2017年10月20日金曜日

中共の戦略、着々と

10月18日から中共に置いて「共産党第19回全国代表大会(19大)」が開かれております。

石平氏によりますと、ほぼ1カ月前から「喜迎19大=ウエルカム党大会」の興奮状態で、人民日報や中央テレビ局などの宣伝機関は一斉に「喜迎19大」の宣伝キャンペーンを起動させ、官製メディアは毎日のように党の「偉大なる業績」をたたえる記事を掲載し、「全国人民が心を一つに党大会の開催を迎えよう」と祝賀ムードを盛り上げていたそうです。

党大会開催地の北京市では軍・武装警察・公安参加の「党大会安全確保動員大会」が開かれ、「党大会のための最高レベルの安全確保」を誓ったりしていたそうです。
また、北京市の消防当局も「党大会期間中にいかなる火災事故も起こらせないため」の対策を検討し、「党大会の開催を迎えて、森林火災の発生を未然に防いでおこう」との方針を出したりしているそうです。

合言葉は「すべては党大会のために」と言うことで北京市美術協会は「党大会を迎える」ための「新人新作展」を開いたそうで、「自由芸術家」が北京に集まり700点以上の芸術作品をもって「党の業績をたたえよう」と題する芸術大会を催したとも言います。

時代錯誤というか漫画チックというか、まさしく習近平を政治局の主席から党の主席へといざなう舞台装置のような北京です。

しかし、評論家の宮崎正弘氏によりますと、中共の経済の悪化が党大会の後に一気に噴き出す危険性を述べております。
習主席は経済音痴で、その習氏がこれまで必死で中共経済のハンドリングをやってきた経済通の人達を追いやってしまい、自分がその肩代わりをしたことで、ヤクザ経済がまかり通て、金利24%の高利貸が現れ、しかも1日でも返済が遅れると数倍の取り立てになるとか。
借金地獄で自殺者も多く出ているそうです。

一人っ子政策は廃止したものの、その後も人口は増えず、少子化の問題が経済にあることを裏付けてもいるようですね。
また、農民・農業・農村の3農問題もこれから噴出するでしょうし、相変わらず公害問題は何一つ改善されていません。むしろ悪化しているようですね。
失業問題も悪化の一途ですし、鬼城都市(ゴーストタウン)もまだ作られ続けているようです。

石油がぶ飲み社会もそのままで、現在はロシアから今年の8カ月間で3865万トンの輸入、そしてサウジアラビアからも3424万トンの輸入、さらにベネゼエラから1531万トンを輸入し、外貨不足のためにベネゼエラ政府と人民元での取引を現在交渉中だとか。

この破綻国家・中共の起死回生の策は「戦争」です。すでに習主席は軍部に対して「戦争の準備をしろ」との命令を出していますから、すでに臨戦態勢にあるのかも知れません。
そして党大会のあと、攻め込む先は「北朝鮮」の可能性は大きいようです。

アメリカは現在、口先戦争を繰り返していますがおそらく戦闘行為に出る気はないでしょう。空爆やミサイル攻撃は行うかも知れませんが、陸軍などを送り込み内部を制覇するまでの考えはないと思います。
対して中共は、北朝鮮の属国化を望んでいますから軍事侵攻してもかまわないわけで、すでに国際世論は北朝鮮悪玉論に傾いています。
もしかしたら北朝鮮を制覇することで世界の英雄になれるかもしれない・・そんなことを習近平氏は考えているかも知れませんよ。
北朝鮮国民は労働力としては優れているようです。ですから中共経済にはプラスに働きそうです。

もちろんロシアはそれを望まないでしょう。しかし北朝鮮にアメリカが入ってくるよりも中共の方がマシだと考えるかも知れません。

もし中共の北朝鮮侵攻によって、日本の拉致被害者が救出されたら、日本は今後中共に借りが出来てしまいます。
アメリカ軍による救出よりももっと具合の悪い事になりますね。
拉致救出と尖閣諸島は別問題だと堂々と言えるでしょうか。貸を作った中共は、尖閣そして沖縄も取りに来るようになると思います。そして台湾は中共の一領土となってしまうかも知れません。
中共はその準備を着々と進めております。

中共、あるいは中国大陸に出来た過去の国家の宿敵は日本だったはずです。大陸に居られなくなった知識人は日本に逃れ、我が国はその情報を大切にしてきました。現在も保存しています。
その日本が、太平洋でアメリカに敗れ、武装解除したまま大陸の共産党を太らせていったのです。武装解除の責任はアメリカにありますが、そうであっても70年以上経過しても責任を取れと言えるのでしょうか。平和をむさぼった挙句、朝鮮半島の危機に鈍感になってしまったことこそ、我が国の危機と言えるでしょう。

我が国の軍は自衛隊として訓練を積んでおります。もちろん予算が少なすぎて武器・弾薬が不足していることは否めませんが、技術もあり、イプシロン・ロケットなどもありますからミサイル武装も可能です。唯一それが出来ない原因はアメリカが縛りを掛けた憲法があるからです。

経済危機を戦争で乗り切ろうとしているかも知れない中共、疲弊するアメリカ、日本の再軍備を心待ちにするインド。
中共の党大会の後は、このような東アジアのひずみが一気に噴き出しそうですね。

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