2017年10月11日水曜日

みちびき4号打ち上げ成功

10月10日の午前7時、種子島からH2Aロケットに搭載された「みちびき4号」が打ち上げられました。準天頂衛星です。静止衛星は赤道上空にしか置けず、日本上空での静止は無理ですから、4基の衛星によって順番に入れ替わるようにして常時日本の上空に位置するようにした静止衛星システムです。

いよいよ来年度からこの4基体制による日本独自の測位システムが稼働し始めます。地上の位置が6センチ単位で測定できるシステムで、今後開発されるであろう自動運転システムには必要不可欠なものです。(現在のGPSシステムは誤差が10m以上になるそうです)
農機の無人運転に役立つと期待され、後継者不足の日本農業に無人耕運機などを使って生産性を高めることも期待されています。

2010年にみちびき1号が打ち上げられましたが、その後地上に必要なシステムがなかなか完成せず、8年間も放置されていました。
その準備も整って、今年2017年に残りの3基が連続して打ち上げられたわけです。
精度向上のために、今後さらに2基の打ち上げも計画されているそうです。

今年の3基の衛星作成と打ち上げにかかった費用は約900億円です。そして来年からその運用に15年間で約1200億円の運用費がかかるそうです。
そしてさらに、衛星寿命が尽きたあとの後継機の打ち上げも準備しなければならず、必要経費と需要でバランスが取れるかどうか、その点も問題となっているようです。

しかし純国産技術で飛ばしている衛星システムですから、経費は国内に回ります。景気浮揚効果も考えるとそれほど心配する必要はないのではないでしょうか。

みちびきの軌道は近地点が32000kmで遠地点が40000kmという静止軌道です。偵察衛星の500kmよりもはるかに高い軌道ですから中共などに撃ち落される心配はないでしょう。

この準天頂衛星は日本上空からの測位システムですから、日本国内しか有効ではないと思います。オーストラリアにもサービスを提供できるかも知れませんが、自動運転車の輸出には不向きかも知れませんね。
今後各国が準天頂衛星を打ち上げれば、その地域の測位システムに合わせた自動運転システムの整合が必要になります。
途上国も含めた世界各国が準天頂衛星を打ち上げるまでは、日本の自動運転自動車はしばらく輸出が出来ないかも知れませんね。

今回のH2Aロケットによる打ち上げ成功で、H2Aロケットの成功率は97.2%になったそうです。今後も成功を続けていけば、限りなく100%に近づくわけで、打ち上げ費用がかかる問題は打ち上げ保険料が低くなることでカバーできるようになってくるかもしれません。
高価な衛星を打ち上げるときには保険料も高くなりますから、衛星打ち上げビジネスとしては、その点も注目する必要があるように思います。

宇宙開発はこれまで国際的な取り決めに従って平和裏に展開してきました。しかし中共が宇宙開発に参入するにつれて、宇宙の軍事開発が行われるようになり、国際法が無視される開発が始まってきました。
「宇宙の法は中共が作る」と言わんばかりの開発体制ですから、各国は衛星などに防衛システムを搭載しなけければならなくなるかも知れません。
そんな懸念も高まっている宇宙の現状があります。

さまざまな軌道に衛星を打ち上げることが可能になれば、ミサイル・ディフェンスも衛星を使って出来るかもしれません。

偵察衛星は高機能でも設計寿命は短いものが多く、寿命が尽きた衛星が現在もまだ宇宙軌道上を飛び回っています。今後打ち上げる偵察衛星には、アポトーシス機能(細胞の自死機能)と言うようなものを持たせ、ミサイル・ディフェンスに使えるようにしたらどうでしょうか。

つまり地上に落とすためのエンジンをつけておくということで、寿命が尽きた偵察衛星を大気圏に突入させ大気で燃やしてしまうというデブリ化防止機能を持たせると言う表向きの理由で、実際は核ミサイルが発射されたらその近傍に居る廃棄衛星のアポトーシスエンジンを使ってそのミサイル軌道にぶつけていくという構想・・いかがでしょうか。

偵察衛星は公表される衛星ではありません。現在我が国がどのくらいの偵察衛星を打ち上げているかは判りません。公表の値は5基と言われています。アメリカはもっと多いでしょう。
その他、各大学などの研究機関が地球調査のための小型衛星を上げています。アメリカのこのような衛星を加えるとかなりの量になるのではないでしょうか。

そこで今後このような衛星を打ち上げる時、必ずアポトーシス機能を備えるように取り決めます。デブリ化防止を目的とすれば、当然の機能とも言えます。
そしてその機能に、ミサイル・ディフェンスの目的を持たせることは出来ないでしょうか。

このような機能を持った小型衛星が数多く飛行すれば、自ずとミサイル・ディフェンスが世界的規模で出来上がってくるように思うのですが。

準天頂衛星にも、地上から発射されたミサイルの熱線を感知する機能を必ず持たせ、あらかじめ予定されていた発射かどうかを照合し、そうでなければ攻撃ミサイルと断定して、その直後に寿命の尽きた小型衛星を使ってミサイル軌道に投入、ぶつけて破壊するようなシステムです。

廃棄衛星を使ったミサイル・ディフェンスシステム、それによって核ミサイルの時代を終わらせる・・いかがでしょうか。

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