2012年4月14日土曜日

結局失敗! 北朝鮮の人工衛星


ついに発射されました。
北朝鮮の人工衛星です。しかし、飛翔したものの、その後1分であえなく空中分解。発射されたのは13日の金曜日、午前7時40分ごろでした。

前回のテポドン発射では、まちがいなく2段目まではうまくいったはずです。飛行方向も人工衛星軌道で、アメリカ方面に打ち上げられました。
3段目がうまくいかずに、アメリカ西海岸の手前で落下したようですが、今度の発射がうまくいって、3段目まで点火したならば、それはアメリカ本土までを標的にしたミサイルが出来たことになります。
そのはずでした。しかし、アメリカとの話し合いがあって、そのためにアメリカ方向に露骨な発射が出来ず、東シナ海方面への発射となったのでしょう。

この異常な軌道が悪影響したのか、13日の金曜日という日が悪かったのか、これまでの発射に比べて今回は、最低の結果となったようです。
北朝鮮は失敗を認めましたが、原因は調査中とのこと。また日本のせいにするかも知れませんね。(撃ち落とされたんだ・・などと言うかも?)

前々回は1段目成功、前回は2段目まで成功・・・そして金正日総書記が死亡し、今回の発射が大失敗。
技術継承が途絶えたと考えるべきではないでしょうか?
今回の失敗は、金正恩政権の威信を大きく傷つけました。すなわち今回の技術責任者の銃殺はまぬがれず、そして貴重な技術者がまた一人いなくなるのではないでしょうか?

金正日総書記の死亡による政変で金正恩氏が登場しましたが、その裏側では権力闘争が激しくあったと考えられます。
金正恩氏の恰好を見ても判るように、故・金日成氏に似せて作ってあります。恰好だけを重んじる挑戦民族のこと。技術とか真実などはどうでもいい国体。
権力闘争の中で、これまでミサイル発射を成功に導いてきた技術者が失脚させられ、その技術の継承がうまくいっていないことが、今回の発射によって証明されたようにも思えます。

数々の失敗を克服しながら、その性能を安定させてきた日本。いやアメリカもロシアも、そして中共もそうでした。
新技術の開発は、長い地道な研究と実験の繰り返しです。北朝鮮も同じだったはず。
だからこそ、世代を超えた技術の継承がなければ、ロケットは飛びません。今回の失敗は、政治的要因によって、この技術継承に支障がでているものと思われます。

さて、今回の北朝鮮のロケット発射で、我が国の欠陥も暴露されてしまったようです。
我が国の安全を守るはずだった「全国瞬時警報システム(通称=Jアラート)」が、まったく動作しなかったということです。
このJアラートは、人工衛星を経由して1、2秒で日本全国の地方自治体に緊急事態を連絡する速報性を備えるというシステムです。
ロケットの発射だろうと、規模テロ、地震、津波などでも「緊急事態」が生じると作動する警報システムだったはずです。
これが今回の北朝鮮からロケットが我が国方向に発射されたにもかかわらず、まったく動作しなかったとは・・・
少し遅い警報システムの「エムネット」も、まったく反応はしませんでした。

自民党の石原伸晃幹事長は、「Jアラートもエムネットも発射を確認できず、しかもそれを『日本政府は確認していない』と全国に送信したことは誤報を打ったに等しい。本当に(ミサイルが)飛んでいたら、わが国に飛来していた可能性もある」と政府対応を批判しました。

たしかにこれでは、中共から核ミサイルが発射されても、我が国の報復ミサイルが北京に発射されないことを意味します。すなわち、米軍の原潜サイトに信号は伝わらないということ。
これでは抑止効果などまったくありません。

これらの緊急警報システムは、どのようにして確認(テスト)しているのでしょうか?
例えば種子島から発射される我が国のロケットなどでテストすることも出来るはずです。お金がいくらかかろうと、重要度はトップに来るべきもの。児童手当とかその他の福祉よりもはるかに優先度が高い問題。

費用がかかるならば、政府の通貨発行で賄えばいいだけ。だれも受け取りを拒否はしませんよ。
どんなに費用がかかろうが、早急に原因を調査し、改良を加えて欲しいものです。

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