2012年2月16日木曜日

大阪維新の会の政策とは・・


橋下徹大阪市長が率いる大阪維新の会がなにやら怪しげな政策を発表しました。「船中八策」と名前が付けられた政策です。
船中八策とは、坂本龍馬が起草した新国家体制の基本方針のことだそうですが、橋下氏はそれにならって名付けをしたようですね。

大阪の公務員の堕落、既得権の硬直化は目に余るものがあり、在日朝鮮人などの暴力団的な振る舞いも抑えられず、府民の生活も不安が一杯、不満も一杯といったところだったようです。
そこに登場した橋下府政。府民が期待したのも無理からぬことでしょう。

しかし若干42歳の政治家は、日本の歴史とか国民の志向などについてまだ良く理解されていないようです。

東京の渋谷生まれの彼は、かなり不安な家庭に育ち、大阪に移住したのが小学校5年生の時。それから苦学の末に早稲田大学政治経済学部経済学科に進学、卒業後、弁護士となって「橋下綜合法律事務所」を経営し、芸能事務所タイタンと業務提携してタレントとしても活躍、テレビでの売名に成功すると、2007年に大阪府知事選挙に出馬することを表明、翌2008年に大阪府知事選挙で183万2857票を獲得し当選して政界入りをはたしました。

2010年に大阪維新の会を立ち上げ、腐りきった大阪府政を根本から改革しようと活動を始めます。
橋下氏の戦いは、「大阪府財政非常事態宣言」から始まります。総額1100億円の予算削減を発表し、、職員人件費の大幅削減、警察官の定数削減、私学助成金のカットなど、腐臭を放っていた既得権の取り潰しは小気味良く、大阪の善良な府民からの人気はうなぎのぼりでした。

「安全な地域づくり」を目指して、警察・知事部局・教育委員会などが連携して行なう総合的な治安対策を実施し、暴力団と対峙します。
「この問題に真っ正面から取り組まないと人権問題、同和問題は解決しない。逃げてはいけない」と述べ同和対策にも切り込みます。自身が同和地区で育ったことから、部落問題解決に向けた施策のあり方などに積極的に取り組みます。

若く、激しく、そして小気味良い橋下氏の活躍は、府民の喝采を浴び、府知事を後継の維新の会の松井一郎氏に委託し、自分は大阪市長に立候補、2人とも当選します。
大阪は「大阪維新の会」の掌中に入ったとも見えますが、それゆえに反動も大きいでしょう。
そしてこの維新の会は、次期衆院選に向けて活動を開始しました。

大阪維新の会は衆議院選挙公約を作成し発表・・それが「船中八策」というニックネームを持つ政権公約です。
しかし、この中には参院廃止や首相公選について触れているようで、現在の与野党から批判が出ました。
もちろんこれは憲法改正が前提の提案なのです。

自民党からは、「論評に値しない。憲法を変えなければできない話もあり、とても公約になんかなるわけもない」とか、「全部がダメとは言わない。できそうなことと、できそうにもないことが全部ごちゃまぜで混在している。民主党の公約よりひどい」などと酷評されています。

たしかに参議をなくせば政策はスピーディに決まるかも知れませんが、政治はスピードがあればいいと言うものでもないでしょう。衆議院のカーボンコピーに成り果てた参議。それを問題にすることと、一院制のほうが良いということとは違うと思いますけど。

また、首相公選制は大統領制に向かうものです。日本が議院内閣制であるのは、歴史ある国家で、皇室がその歴史を象徴しているからです。その歴史をリセットすることになりかねません。日本の歴史をリセットしたような共和国に成り下がらせるつもりでしょうか?

歴史なき国家がいかなるものか・・・アメリカの貧しさがそれを象徴しているのではないでしょうか?
橋下氏にはこのへんのところを、もっと良く理解して欲しいですね。

0 件のコメント:

コメントを投稿