2019年11月19日火曜日

日米防衛相会談、河野防衛相とエスパー長官

日本とアメリカの防衛相会談が始まりました。タイのバンコクでの開催です。
目的は「日米同盟の強化を図ること」「北朝鮮に対し、緊密に連携して対応する方針の確認」だそうですが、「自由で開かれたインド太平洋」構想の推進についても確認すると言うことです。

会談では、最近の安倍政権の中共寄りの姿勢についても糾されるのではないでしょうか。安倍首相の発言を聞いていると、あまりにもアメリカ・トランプ政権の発言と行動に背反しています。

中国共産党の追い込みを世界中のコンセンサスにしようとしているトランプ政権と、「日中関係は正常に戻った」などと公式に発言する安倍首相の行為とが"ちぐはぐ"に見えます。

アメリカのやり方は「妥協」をしません。トランプ大統領は「ディール」による問題解決(といっても、アメリカの考えを押し通すだけですが)を目指します。
しかしアメリカ国内ではすでに対中強硬論が主流になっています。トランプ政権から他の政権に変われば軍事行動を使ってでも中共の野望をくじこうとするかも知れません。

香港問題でも、アメリカは「香港人権・民主主義法案」を上院で迅速に可決しようとしています。下院では可決していますが、上院で一部修正がなされたため、再度下院でも可決する必要があるようです。

可決すればあとはトランプ大統領のサインで法案成立となります。
マルコ・ルビオ上院議員は「米国は中国政府に対し、奮闘する香港市民を自由世界が支持しているとの明白なメッセージを送る必要がある」と声明を出しました。

中共側は「同法案が米議会を通過すれば報復する」と声明で答えています。

もはや米中は戦争モードになっていますが、まだ外交戦であって戦闘にはなっておりません。香港デモがほとんど戦闘モードであり、話し合いはどこまで行っても平行線になっています。
警官に化けた人民解放軍兵士(便衣兵の一種)は、銃でデモ隊に対峙し、デモ隊は火炎瓶を投げたり、弓で矢を放ったりして抵抗しています。

この香港人権・民主主義法案の骨子は、
1.香港の特定の書店、ジャーナリストに対して監視、拉致、拘禁、強制告白を行った責任者を明らかにすることを大統領に義務付ける。
2.香港に高度の自治を認めた「一国二制度」が守られているかどうか毎年国務長官が検証することを義務付ける。
3.基本的自由を抑圧した者、またそのような行動を行った者については、その者の合衆国における資産を凍結し、その者の米国への入国を拒否する。
・・と言った内容のようです。

そして中共政府は、「アメリカの内政干渉に対して、強い憤りと断固たる反対を表明し、報復を宣言」しておりますが、もしかしたらこの報復がアメリカへ直接ではなく、同盟国・日本に対して行われているのかも知れません。

北海道の大学教授が北京に招待されて、帰りの北京空港で逮捕されました。そのことについて日本政府は発表しませんでした。
産経新聞社が記事にしてしまいましたので、政府も逮捕されたことは認めましたが、その理由など詳細については霧の中です。

香港人権・民主主義法案が議会に提出されたのが6月で、そして中共側の内政干渉発言がなされ、この大学教授が逮捕されたのが9月でした。
これを持ってアメリカ政府に揺さぶりを掛けたのかも知れません。アメリカは日本政府に「沈黙」を命じ、交渉を続けた結果11月15日に解放されたということ・・かも知れません。

日本国民が知ってしまった以上、速やかに釈放した方が得策・・と踏んだのかも知れません。来年春の習近平主席の国賓訪問の約束もありますしね。
ただ、まだ多くの日本国民が中共に捕らえられていることにも注意しなければなりません。

米中経済戦争の実力行使の代理戦争が香港で起きているようにも見えます。
同盟国・日本が無傷でいられるとは思わない方がいいようです。最近の安倍政権の中共に対する態度の変化も、そこらへんから来ているのかも知れませんね。

今回の日米防衛相会談は、このような問題を話し合うのが目的のような気もします。もちろんマスコミには発表されないでしょうが。

来年1月の台湾総統選挙を前にして、今後さまざまな、陰険かつ非人道的な事件が多発する可能性があります。
日本のマスコミは中共に押さえられていますから、その発表はあてに出来ません。産経新聞は少なくとも中共との間で変な取り決めはしていないようですから、少しは参考になります。

日米同盟は、対中戦争でこれまでに人類が経験したことの無いような戦争(超限戦)に突入していっているようです。

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