先週の14日~15日に北京で開催された「一帯一路・国際協力サミットフォーラム」で、「世界情勢と人類の運命への考察」という基調講演を行った習近平主席。
その後中共の報道では習近平国家主席の存在感を際立たせるものが多かったようですが、英国とフランスやドイツなど、加盟国の一部が貿易推進に関する文書への署名を拒否したと言うことがフランスのメディアで報じられたことで、一帯一路構想が思うように行っていないことが世界中に知れ渡りました。
「一帯一路」構想とは、習主席が提唱しているもので、欧州、中東、アフリカ、中央アジア、東南アジアを陸と海のインフラで結びつける経済圏構想です。
そして今回のフォーラムで習主席は、合計7800億元(約12兆8000億円)のインフラ整備資金を追加拠出すると表明したのです。
この金額はドル換算で約1100億ドル相当です。そして中共の外貨準備は3兆ドルもあり、その一部を充当すれば問題は無いように見えます。
しかし先進各国の首脳たちは、中共が抱える対外負債が4・6兆ドルあることを知っていたようです。だから「その資金の出所がはっきりしない」ということで貿易推進に関する文書への署名を拒否する行為に出たのではないかと思います。
アメリカ、そして日本が参加していれば、「資金の出所はある」と見られたでしょうが、肝心のこの2国が参加していないのですから、欧州は拒否反応を示したのでしょう。
そしてロシアのプーチン大統領は、最初は「中露の協力はユーラシアに平和と安定、繁栄をもたらす」と期待を示しておりましたが、中共の対露投資は伸び悩み、ロシア国内では落胆の声が高まっているとか。
ロシア・中共の首脳は、中共側の「一帯一路構想(新シルクロード経済圏構想)」と、ロシア側の「ロシア主導の経済同盟(ユーラシア経済連合)」を連携させる方針を打ち出したのですが、未だにその方向性は見えず、その方法についても「現在まで何も考案されていない」と述べております。
ロシアの経済紙ベドモスチの論評では「中共が提唱する新シルクロード経済圏構想は『何をもって成功したかを評価する基準』がなく、打ち出された際も『5つの広範な方向性』が示されただけだった。中共の政権幹部は構想を『計画』と呼ばないように努め、国営メディアは通商路を示す地図を公開しないようにしていた。この構想は具体性を欠き、中共政府も及び腰になっている。」と述べているそうです。
ただ「投資環境が改善されないロシアにも問題がある」との記述もあることから、プーチン政権が投資環境を整えていないとの批判も含んでいるようです。傍若無人な国際金融資本を排除するために投資環境を雁字搦め(がんじがらめ)にしたプーチン政権なのですから当然かも知れませんね。
もう一つの中共と国境を接している大国「インド」は、中共からの今回のフォーラムへの参加要請をはっきりと拒否しました。
その理由は、一帯一路の「旗艦事業」である中共とパキスタンを結ぶ「中パ経済回廊」が、印パ両国が領有権を争うカシミール地方のパキスタン実効支配地域を通っているからだそうです。
インドのヒンドゥスタン・タイムズ紙は社説で「このフォーラムを公然とボイコットした唯一の主要国インドは、中共による大陸をまたぐ事業への最も声高な反対国となった」と述べております。
中華思想の中共が「国境」という観念に鈍感で、軍事力でどうにでもなる境目としか考えていない点が問題のようです。宗教や文化を共産主義(中華思想と融合した共産主義)権力の配下に置こうとする華人には理解出来ないのでしょうね。
ヒンドゥスタン・タイムズ紙は続けて、「さらに重要なことに、事業の目的、性質、資金調達法を知りたいとのインドの要請について、中共は受け入れを渋った。中共のインフラ事業が始動して非常ベルが鳴り始めている。スリランカなど多くの国では、中共による港湾や幹線道路の建設が、巨額の債務や高金利、政治指導者への贈賄、その国の外交に影響力を持とうとする試みを生む結果に終わっている」と、中共の国外での経済活動のやり方そのものに批判を展開しています。
そしてそれは我々が言いたかった点を的確に示しております。
さらに「パキスタンの債務は、中共政府が最も親密な味方の国でさえ、喜んで罠にかけるという重要な教訓のようなものだ」と、匪賊国家・中共を蔑んで(さげすんで)おります。
そして中共批判はさらに続き、「陸に基盤を置く大半の事業の設計図が物語っているのは、事業が中共以外の国々を中共につなぐものであり、その国々同士をつなぐものはほとんどないということだ」と述べ、このようになってしまう中華思想そのものを強く非難しております。
続けて、中共のサラミスライス侵略外交を「中共が、しつこくインドに一帯一路を支持するよう、なぜ求めるのかは率直な疑問として残っている。インドが求める『より透明な対話』を中共はこれまで拒否してきた。(インドがフォーラムを拒否したことで)中共の甘言外交の地政学的限界を示す教訓になったはずだ」と表現し、まあ徹底的に中共を蔑みました。
貿易文書への署名を拒否した欧州各国。事業を計画として示さず、通商路も示さないことを具体性を欠くと非難したロシア。そして徹底的に中共の一帯一路構想を蔑んだインド。
各国の思惑もさることながら、習政権もこのような各国の追及にどう応じるのか、しばらくは様子見ですね。
それにしても、中共に呼ばれて出かけ、一帯一路に日本も参加すべきだと強く主張した二階幹事長は、いったい何を会談してきたのでしょうか・・・
「一帯一路」構想とは、習主席が提唱しているもので、欧州、中東、アフリカ、中央アジア、東南アジアを陸と海のインフラで結びつける経済圏構想です。
そして今回のフォーラムで習主席は、合計7800億元(約12兆8000億円)のインフラ整備資金を追加拠出すると表明したのです。
この金額はドル換算で約1100億ドル相当です。そして中共の外貨準備は3兆ドルもあり、その一部を充当すれば問題は無いように見えます。
しかし先進各国の首脳たちは、中共が抱える対外負債が4・6兆ドルあることを知っていたようです。だから「その資金の出所がはっきりしない」ということで貿易推進に関する文書への署名を拒否する行為に出たのではないかと思います。
アメリカ、そして日本が参加していれば、「資金の出所はある」と見られたでしょうが、肝心のこの2国が参加していないのですから、欧州は拒否反応を示したのでしょう。
そしてロシアのプーチン大統領は、最初は「中露の協力はユーラシアに平和と安定、繁栄をもたらす」と期待を示しておりましたが、中共の対露投資は伸び悩み、ロシア国内では落胆の声が高まっているとか。
ロシア・中共の首脳は、中共側の「一帯一路構想(新シルクロード経済圏構想)」と、ロシア側の「ロシア主導の経済同盟(ユーラシア経済連合)」を連携させる方針を打ち出したのですが、未だにその方向性は見えず、その方法についても「現在まで何も考案されていない」と述べております。
ロシアの経済紙ベドモスチの論評では「中共が提唱する新シルクロード経済圏構想は『何をもって成功したかを評価する基準』がなく、打ち出された際も『5つの広範な方向性』が示されただけだった。中共の政権幹部は構想を『計画』と呼ばないように努め、国営メディアは通商路を示す地図を公開しないようにしていた。この構想は具体性を欠き、中共政府も及び腰になっている。」と述べているそうです。
ただ「投資環境が改善されないロシアにも問題がある」との記述もあることから、プーチン政権が投資環境を整えていないとの批判も含んでいるようです。傍若無人な国際金融資本を排除するために投資環境を雁字搦め(がんじがらめ)にしたプーチン政権なのですから当然かも知れませんね。
もう一つの中共と国境を接している大国「インド」は、中共からの今回のフォーラムへの参加要請をはっきりと拒否しました。
その理由は、一帯一路の「旗艦事業」である中共とパキスタンを結ぶ「中パ経済回廊」が、印パ両国が領有権を争うカシミール地方のパキスタン実効支配地域を通っているからだそうです。
インドのヒンドゥスタン・タイムズ紙は社説で「このフォーラムを公然とボイコットした唯一の主要国インドは、中共による大陸をまたぐ事業への最も声高な反対国となった」と述べております。
中華思想の中共が「国境」という観念に鈍感で、軍事力でどうにでもなる境目としか考えていない点が問題のようです。宗教や文化を共産主義(中華思想と融合した共産主義)権力の配下に置こうとする華人には理解出来ないのでしょうね。
ヒンドゥスタン・タイムズ紙は続けて、「さらに重要なことに、事業の目的、性質、資金調達法を知りたいとのインドの要請について、中共は受け入れを渋った。中共のインフラ事業が始動して非常ベルが鳴り始めている。スリランカなど多くの国では、中共による港湾や幹線道路の建設が、巨額の債務や高金利、政治指導者への贈賄、その国の外交に影響力を持とうとする試みを生む結果に終わっている」と、中共の国外での経済活動のやり方そのものに批判を展開しています。
そしてそれは我々が言いたかった点を的確に示しております。
さらに「パキスタンの債務は、中共政府が最も親密な味方の国でさえ、喜んで罠にかけるという重要な教訓のようなものだ」と、匪賊国家・中共を蔑んで(さげすんで)おります。
そして中共批判はさらに続き、「陸に基盤を置く大半の事業の設計図が物語っているのは、事業が中共以外の国々を中共につなぐものであり、その国々同士をつなぐものはほとんどないということだ」と述べ、このようになってしまう中華思想そのものを強く非難しております。
続けて、中共のサラミスライス侵略外交を「中共が、しつこくインドに一帯一路を支持するよう、なぜ求めるのかは率直な疑問として残っている。インドが求める『より透明な対話』を中共はこれまで拒否してきた。(インドがフォーラムを拒否したことで)中共の甘言外交の地政学的限界を示す教訓になったはずだ」と表現し、まあ徹底的に中共を蔑みました。
貿易文書への署名を拒否した欧州各国。事業を計画として示さず、通商路も示さないことを具体性を欠くと非難したロシア。そして徹底的に中共の一帯一路構想を蔑んだインド。
各国の思惑もさることながら、習政権もこのような各国の追及にどう応じるのか、しばらくは様子見ですね。
それにしても、中共に呼ばれて出かけ、一帯一路に日本も参加すべきだと強く主張した二階幹事長は、いったい何を会談してきたのでしょうか・・・
0 件のコメント:
コメントを投稿