2017年5月15日月曜日

北朝鮮、再び発射・ロフテッド軌道

北朝鮮がまたミサイルを発射しました。5月14日早朝の5時半ごろです。
今度は直後に爆発することなく、高度2000キロメートルまで上がり、落下させたようです。ロフテッドという軌道の発射でした。

これがアメリカ軍に対する脅しであることは確かです。日本海に空母を展開しているアメリカ軍に、ロフテッド軌道でミサイルを空母に打ち込むことが出来ることを証明したわけですね。
ロフテッド軌道とは、高度を高く打ち上げて目標に対して超高速で落下させるミサイルに撃ち方で、速度が速くなり迎撃が出来ないというミサイル発射の技法です。

ミサイルは北朝鮮の西側「平城北道亀城付近」から発射され、水平距離800kmを飛行し日本の排他的経済水域の外側に落下したと言うことです。
つまり「日本海のどこに居ようと、空母を破壊することがわれわれは出来る」というメッセージでしょうね。

また、このミサイル発射で新たな韓国大統領「文在寅氏」の反応を見ることも出来ます。北朝鮮寄りの大統領とのことですが、今回の反応は「朝鮮半島と国際的な平和への深刻な挑戦で、強く糾弾する」と言うものでした。

安倍政権は「国連安全保障理事会決議違反だ。断じて容認できない」と抗議しました。この抗議は軍事制裁出来ない我が国ですので効果はまったくないでしょう。

アメリカ軍はICBMではなかったことを発表し、平静を保ち「同盟国である韓国と日本と緊密に連携していく」と太平洋軍が述べただけでした。
アメリカにとって現在は韓国の新大統領がどうするか、あるいはどうさせるかに関心があるようです。

今回のミサイル発射でアメリカ・トランプ大統領は習主席に「なぜ抑えられないのか」を問うことになるでしょう。もちろん習氏は「アメリカが太平洋のハリス司令官を更迭しないからだ」と答えるでしょうね。

つまりトランプ政権が出来ないことを要求して、それを言い訳に使おうと言う習主席の目論見です。
ではアメリカ軍が朝鮮半島から引き揚げたらどうするのでしょうか。

もし文在寅大統領がTHAADの配備を撤去するようにアメリカ軍に申し出て、アメリカが拒否した結果、「米軍出ていけ」となるかも知れません。そして本当に米軍が出ていったら、韓国は北朝鮮と合併するでしょうか。出来ませんねきっと。
ただ、アメリカ軍が出ていけば北朝鮮は核実験を再開し、それは中共にとっても脅威になるはずです。

韓国からアメリカ軍が出ていくと言うことは、アメリカにとってもう韓国を同盟国として守る必要はなくなるわけですから。北朝鮮の核実験で習政権が何もしなければアメリカ単独で攻撃することも可能になります。

北朝鮮にとって、現在中共は敵なのです。その敵と繋がる韓国は攻撃対象となると思います。アメリカ軍はいなくなれば・・・
だからこそ、習政権が提唱した「一帯一路」初の国際会議の開幕日に発射したわけですね。
ここまでされても、中共は北朝鮮に軍事介入はしないでしょう。恫喝は出来ても実戦は出来ない中共だからです。
北朝鮮にとって、日本には米軍が居ますし、中共は襲ってこないとなると韓国だけが攻撃対象になり得ます。親中の韓国が出来るよりも北朝鮮に服従する韓国にしたいでしょうからね。

まあ文在寅大統領がどのようにするか判りません。経済が破綻しかかっている韓国ですからそちらの方が最優先課題かも知れません。
「慰安婦問題」と「経済問題」は切り離して考えたい・・などと日本に対し馬鹿にしたようなことを言っていますが、ようするに「弟は兄を助けるのは当然」という華夷秩序の妄想から考えているだけでしょうね。

北の金正恩氏は、考えてミサイルを発射しているようですね。

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