2018年9月13日木曜日

北海道、震度7

9月6日の早朝、北海道南部、胆振地方を襲ったマグニチュード6.5の地震は、日高山脈を挟む形で東から太平洋プレート、西から陸側プレートによって押され続けている逆断層型の地震だった可能性が高いとか。

ここに北海道電力苫東厚真火力発電所があって、そこが被災したため、1、2、4号の3機合計165万kWもの電力が一瞬のうちに失われ、同系統の他の発電所も発電設備保護のために順次停止し、北海道全体が停電、いわゆる「ブラックアウト」状態になってしまいました。

このブラックアウトは、かつて1977年に起きたニューヨーク大停電が有名ですが、最近では核ミサイルによる上空核爆発によって大都市の電力系統に巨大なサージ電流が流れ(電磁パルス『EMP』攻撃)、停電になるというSFチックなお話で有名になった言葉です。

このブラックアウトを防止するために、電力供給網はさまざまな工夫がなされ、複数の発電所からネットワーク形式に電力が供給されるようになっておりますが、北海道の場合は泊原発を止めているために苫東厚真火力発電所だけが供給する状態が続き、それでも電力供給が止まらなかったことで、この異常な状況を政治家もマスコミを放置していました。

「今が良ければそれでいい」という日本全体を覆っている危険思想が、そのまま反映されたような北海道のブラックアウトなのです。(何の対策もしていなかったということ)
「北海道には地震がない」という根拠なき神話もあったようで、「ボーっと生きてる日本人」を絵にかいたような災害でした。
この危機感の無さが、北海道の土地・水源地などを平気で中共に売り渡している背景にあるのかも知れませんね。

そういえば、九州も同じような神話がありました。「九州には地震は無い」と言うような神話で、熊本から東京に遊びに来た親戚の人が、小さな地震に合ってかなりショックを受けていた昔のことを思い出します。(地震を経験したのが初めてだったとか)
それくらい九州には地震がなかったのです。

震源付近の厚真町では、生き埋めになった人達の救助などに自衛隊が大活躍しておりますが、停電の範囲はかなり広く、北海道の半分で停電災害が起きていたようです。
苫小牧、登別、室蘭などが停電したようです。かなり急ピッチで復旧作業が行われているようです。それでも電気の無い生活がいかに苦しいかは想像できますね。

今回の地震がなぜ起きたのか、どうでもいいことですが活断層の調査が始まったとか。しかし、おそらく原因はあの台風ではないでしょうか。
台風は強い低気圧です。低気圧は大地を吸い上げます。夏の暑い期間、高気圧で押さえつけられていた大地が、急激に強い低気圧で吸い上げられれば、地下深くで断層がずれてもおかしくはないでしょう。
そのずれが地下で崩壊を起こし、地表に地震を引き起こすことは容易に考えられます。いずれにしても、地震災害はいつどこで起きてもおかしくないのです。
必要なことは「いつ起きても備えがあること」です。備えとは、「あまり近代文明を信用しない」ことではないかと思います。

その上で、「近代文明を使って対抗策を考える」ことが求められているように感じます。例えば「停電の時には電気自動車は充電が出来ないので役に立たない」という意見があるようですが、大容量電池を内蔵した電気自動車は、災害で動けなくなってもその電池の残量分は電池として使えるはずです。電池が被災していれば無理ですが、電池が無事ならばその電気を使えるはずです。
現在は各メーカーとも非常時の電池としての使用は考えていないようですが、それを法で義務化すれば、可能になるのではないでしょうか。つまり被災時には誰でもEVから電気を取り出せるように標準化しておくことです。
このようなことが、「近代文明を使って対抗策を考える」という意味です。

阪神淡路大震災の時は高速道路の崩壊でした。そして東日本大震災の時は「津波」が忘れていた危機を呼び覚ましました。
今回の北海道大震災は、ブラックアウト(大停電)が教訓として残るのではないでしょうか。

現在の日本国民ほど危機感を消失した国民はいないでしょう。第二次世界大戦での敗戦後、アメリカから押し付けられた憲法と、日米安保によって国家の安全をアメリカにゆだね、経済だけを肥大化させてしまった我が日本です。

一度災害が起きれば、その復旧などには強い団結と国民意識で立ち向かえるのに、災害が起きるまではボーっとしています。
近代文明を使いながら、それがどのような仕組みなのかは知ろうともしません。「フールプルーフ(知らなくても使える)」という言葉がありますが、まさにフール(馬鹿)になってしまったように見えます。
国際情勢にも意識が薄く、佐藤栄作元首相が述べていた「自らを守る気概」も消失してしまったように見えます。

3.11以降続く日本の災害は、「日本国民を目覚めさせるための天の啓示ではないか」と感じている人も多いと聞きます。
NHKの番組でチコちゃんという着ぐるみが、「ボーっと生きてんじゃネーヨ!!」と叫んでいますが、まさにそんな感じのする現在の日本国民です。

そろそろ目を覚ましましょう・・・

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