さて、海の日とはどのような日なのでしょうか。単に海に行って遊ぶ日なのでしょうか。まさかそんな日は国民の休日にはなりません。
「海の日」とは、1876年に明治天皇が東北地方巡幸をなされた際、それまでの軍艦ではなく灯台巡視の汽船「明治丸」によって航海をし、7月20日に横浜港に帰着したことにちなみ、1941年に当時の逓信大臣(郵政大臣)・村田省蔵の提唱により制定された記念日なのです。
この「明治丸」は、その後東京商船学校(現東京海洋大学)の練習船となって活躍し、現在はリタイヤして東京海洋大学越中島キャンパスに保存されております。
この記念日が国民の祝日となったのは1995年で、「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う」ことを趣旨として7月20日に制定されました。
しかし、「ハッピーマンデー」というおかしな発想が出てきて、現在は20日を含む週の月曜日になっております。これではなかなか祝日の歴史的背景を偲ぶことが出来ないですね。
そんなわけで、最近超党派の国会議員からなる海事振興連盟により7月20日に固定化する議案が出されているそうです。
ハッピーマンデーとは、天皇とか日本の歴史、過去の戦争記念日をごまかすためにサヨクが編み出した、「日本国民に『サヨクにとって都合の悪い真実』を知らせない活動」の一つかも知れませんね。
それでも海の日は、日本にとて重要な日なのです。
第二次世界大戦後、国際社会が協力して法典化または法の漸進的発達のための長い作業を経て、海洋の紛争を戦争ではなく法的に解決が出来るようにするための国連海洋法条約(正式名称は,「海洋法に関する国際連合条約」)としてまとめられ、そして採択された国際条約があります。国際社会への復帰を希求する我が国が、この国際条約にやっと1983年2月に署名し、1996年6月に批准、そしてその1996年の海の日である7月20日に発効させた、その記念日でもあるからです。
国際連合とは、ようするに連合軍のことであり、第二次世界大戦の戦勝国側である連合軍が、その勝利を固定化するために作ったオフィスが国際連合なのです。
ですからここには敵国条項があり、日本は未だに敵国となっているわけです。
その国際連合が決めたこの「海洋法に関する国際連合条約」に、敵国である我が国が加盟する意味は、第二次世界大戦の戦後の仕上げとしての意味があったのかも知れません。
そしてこの時、何故か出来たばかりの中共は戦勝国側に入っていたのです。戦争直後は第二次大戦を戦った蒋介石の国民党が、中国の正当政府でした。しかし共産党軍が国民党を台湾に追い出し、大陸を乗っ取ったあと、我が国と戦った国民党の戦争を横取りしたわけです。
追い出され、台湾に逃げた国民党は、台湾でその野蛮な本性をむき出しにしたのが228事件です。日本の敗戦で、日本とともに戦った台湾はひどい目にあいました。中国共産党が起こした野蛮のドミノ現象ですね。
アメリカはニクソン訪中まで中共を正当政府とは認めていませんでした。台湾の国民党を中国の正当政府としていたのです。
しかしニクソン大統領にとって、敵はソビエト連邦であって中共ではなかったのです。本当はウォール街の目的が中国大陸だったようですが・・・
しかしこれを中共はうまく利用します。「もしかしたら私はモンスターを目覚めさせてしまったのかも知れない」・・とはニクソン大統領が辞める時に述べた言葉だそうです。そしてアメリカはすぐに台湾関係法を作りました。
近代化に必要な技術をアメリカと日本から導入した中共が、そのあと戦勝国側の一員としながらも、その国際法を無視して野蛮を続けている状況はご存知の通りです。
国際海洋法条約(UNCLOS)を無視し、南シナ海に他国の抗議をも無視して人工島を作り、東シナ海でも日本の領海を中共の領海だとして防空識別圏を設定したりと、その無法ぶりにはあきれ返りますが、「欧米人の作った法には従わない。中共の法を守る」などと覇権戦争誘発の過去に世界を戻すような発言をしている中共なのです。
言わば自ら「国際アウトロー宣言」をしたような習政権は、先日「常設仲裁裁判所(PCA)」から有罪の判決を受けました。
常設仲裁裁判所に中共を訴えたのはフィリピンです。
訴訟内容は、中共によるスプラトリー諸島の埋め立てや人工島の造成、そして漁業や浚渫(しゅんせつ)、当局による監視活動など。
さらに中共が基準としている「九段線」の法的根拠などについても訴えておりました。
判決は「人工島はEEZ設定の根拠にはならない」とされ、「中共は人工島周辺で自然環境を破壊している」とされました。
そして九段線については「仲裁裁はこの権利を認めない。法的根拠はない」として、中共の主張を排除したのです。
中共は反発しました。「国際法を辱めた」などとして「悪いのは中共ではなく、仲裁裁判所だ」と述べています。国内向けのプロパガンダにも聞こえます。なにしろ「仲裁裁に裏工作を掛けたのは日本。日本が悪い」などと言いだしていますから。
アメリカは「仲裁判断は最終的かつ紛争当事国を法的に拘束するものと見なすべきである」として、「判断を挑発行為に関与する機会として用いないよう、すべての当事者に求める」と呼びかけました。
そして「南シナ海における紛争の平和的解決という共通目標に大きく貢献するもの」とし、「アメリカはすべての当事者がそれぞれの責務を順守するよう希望する」と述べたのです。
しかし、中共はいつものように「強烈な不満と断固たる反対」と述べただけで、判決を無視してさらに犯行を続けると意思表示をしたのです。
それだけでなく18日には、訪中している米海軍制服組トップのリチャードソン作戦部長に対し、呉勝利司令官が「中共は島と岩礁の建設をやり遂げる」などと言いきったそうですね。「止められるものなら止めてみろ」という挑発のようです。
判決が出て有罪が決まっても、その執行を行う警察官(刑の執行官)が居なければ、犯罪者はのうのうと犯行を続けるだけです。
そしてそれを放置すれば、人間社会は再び「野蛮」に負けて暴力がはびこる昔へと戻って行くことになるのですね。サヨクが言う「平和」とか、「戦争反対」などは所詮こんなものでしょう。
こんな中共(サヨク)のブラックファンタジーと戦わないでいると、ブラックピースという残虐な世界に巻き込まれる日本が待っているだけです。
これが海の日に思う、私の憂鬱なのです。
0 件のコメント:
コメントを投稿