2016年7月1日金曜日

都知事選、小池百合子氏出馬表明

「セコイ」と言う言葉を世界に広めて辞職した舛添前都知事です。
その為に急遽7月14日公示、7月31日投票となった東京都知事選挙ですが、立候補に名乗りを上げたのは共産党が支援する「宇都宮健児氏」と、在日特権を許さない市民の会(在特会)の前会長「桜井誠氏」の2名でした。そこに自民党・衆議院議員の「小池百合子氏」が名乗りを上げました。

小池氏は以前にも都知事に立候補しようとして自民党からダメを出された経緯があります。そこで今回は「自民党の然るべき方に相談」しての立候補と言うことですが、安倍首相にも萩生田官房副長官にも話を通さずに記者会見に臨んだそうです。

小池百合子氏は、あくまでも自民党議員としての立候補を希望していて、もし自民党がダメ出しすればどうするかは明確に述べてはおりません。「あくまでも現時点では自民党議員で、党員でもある。これからさまざまな流れが出てくる。それをしっかりと見極めていきたい、この一言に尽きる」そうです。

自民党は現在事務次官を退官された「桜井俊氏」に出馬要請をしているようですが、桜井俊氏は出るのか出ないのかはっきりしておりません。本人は「私はそんな器ではない」と謙遜しておりますが・・・

小池氏は昔はテレビ東京のニュースキャスターでした。そしてエジプトのカイロ大学で学んだ経験があるようでした。
その頃、江戸川区で行われた彼女の講演会に行ってみました。銀行関係の講演会だったと記憶しますが、その時の感想は、「外国から日本を見ることの出来る人」という感じでした。

その後、ニュースキャスターを辞められて、小沢一郎氏の元で国会議員になられたようです。その後小沢氏とたもとを分かち、自民党で防衛大臣まで勤められました。
戦後の日本国民とは少し異なる感覚で政治活動をされておりますので、協賛者も多いようですが、軽嫌いをする方々も多いようです。
ネットなどにはかなり誹謗中傷の文章が見受けられますね。

今回の出馬表明には、東京都連会長の石原伸晃経済再生担当相にもその意思を伝えず、記者会見を行いましたから、石原氏は怒っているようです。
「テレビでは拝見したが、実は事前にそういうご相談…そういうお話があるということがありまして、私お電話したんですけども、残念ながらお電話に出られなかったので、どういうご意思を持たれて立候補されたかということについては承知してない」などと述べております。

東京都連は、桜井俊元総務事務次官に出馬を打診していたわけですが、小池氏の出馬宣言によって固辞しているとの見方もあるようです。
小池氏は、「都知事は政治家でなければだめだ、官僚出身では意味が無い」との考えも表明しています。
しかし最初から桜井氏は出馬を固辞していましたので、小池氏の出馬が原因だとは考えられませんけど・・・

「党本部、あるいは官邸、東京都連が手分けをして、さまざまな方がさまざまな方にお話をしている。現時点ではまだ都議の皆さん方に、あるいは国会議員に対して、推薦者を諮り、それを党本部に上奏する段階には至っていません」と石原氏は述べておりますが、小池氏にしてみれば、このような段取りでは小池氏には要請が来ないことを知っております。

そこで自民党内の然るべき方(谷垣幹事長など)に話をして記者会見に及んだようです。
つまり、彼女は自民党・都議連の「意思決定システム」に対して改革の行動を起こしたわけですね。この意思決定システムこそが、舛添前都知事を生み出した元凶ですし、自民党の悪しき風習とも思われますから。

ですから小池氏に嫌悪を感じている自民党議員も多いでしょう。このような議員は、常に慣習を重視し、党内融和を第一に考える議員です。ですから先ず自民党内に話し、それから党としての意思決定をおこなうという段取り重視です。
お解りのように、このシステムは決定に時間がかかりすぎる欠点を持っています。そしてその他の問題点もあることは確かです。
そこに小池氏が一石を投じたとも見られますね。

都知事選に挑む小池氏の政策は次のようです。
・ 2020年東京五輪・パラリンピックの成功はもとより、この後のポスト2020をにらんだ新しい東京の創造。
・ 舛添氏による韓国人学校への都有地貸出し方針は白紙撤回。
・ 金融。金融の中心はいつのまにかシンガポール、香港に移ってしまった。金融の重要性からアベノミクスの成長戦略を引っ張っていく。

東京五輪のために今回の任期を3年半に延長するなどの提案もするそうです。

この小池氏の出馬について、自民党がどのような結論を出すでしょうか。そしてその結論によっては、参議院選挙にも影響が出るような気がいたします。
直ぐに安倍首相が「小池氏容認・頑張って欲しい」と言えばそれでおしまいになる話だと思うのですけどね。
ゴタゴタすると、参議院選挙で負けてしまいますよ・・・共産党に。

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