北沢防衛相は、7日の衆院予算委員会で「潜入監視はない」と述べました。
自衛隊内の情報保全隊を使って、佐藤議員とか田母神元空幕長の講演会などに潜入させ、自衛隊員の聴講を監視していたという事実関係を否定した発言です。
「保全隊は隊員を保護するために活動している。外部の諜報活動をする話ではない」とも語り、宇都隆史自民党参院議員の講演会に保全隊員が出席したことを認めながらも、「主催者が、出席した隊員の仲人であり、自衛隊のOBでもあったため出席した。監視活動をしていたのではない」と説明しました。
そして、この問題を掲載した産経新聞を「火の粉もないところから煙が出た。捏造のような記事にびっくりしている。自衛隊内に秘密警察的な動きがあることを喧伝されるのは迷惑だ」と批判したのですが・・・
自衛隊行事での民間人の政権批判などを封じる防衛事務次官通達は昨年11月の10日に発出されています。しかも部内会議が極秘裏に開かれ、その中で保全隊の監視対象として具体的に挙がったのは、佐藤正久陸上自衛隊OBと荒谷卓元特殊作戦群初代群長、田母神俊雄元空幕僚長らだったとのこと。
そして問題となっているのは昨年12月11日に香川県善通寺市で行われた自衛隊OBの宇都隆史参院議員(自民)の講演会のことですが、北沢防衛相の言うように、主催者は出席した保全隊員の自衛隊のOBの仲人ではなかった・・ことがバレてしまったと言うことです。
即ち、北沢防衛相がこのような虚偽の発言をしてまで「潜入監視はない」と述べたことは、むしろ監視活動をしていたことを裏付けるのではないか、と言うのが産経の主張です。
上記「防衛事務次官通達」が出されたのは、尖閣列島での海上保安庁のビデオがインターネットに流れたことから政府・民主党への国民の批判が高まったことが原因だとか。
そこから、自衛隊のモチベーションをも低下させるような保全隊の活用が出されていることに対して、宇都議員は「保全隊の目的は、特定の防衛秘密を流出させないこと、隊員が外国のスパイの標的になることを防ぐことだ。今回の件は政府の考えと異なる人間をあぶり出す魔女狩りだ」と述べています。
また、元防衛相の浜田靖一氏は、「保全隊が情報漏洩(ろうえい)を防ぐ組織だというなら、なぜこの情報が漏れたのか。こんなことをするために保全隊を作ったのではない。北沢俊美防衛相に問責決議案を提出すべきだという話はその通りだと思う」とも述べています。
そして元防衛相で自民党政調会長の石破茂氏は、「守るべきは時の政権ではない。(保全隊は)自衛隊が実力行使で政治目的を達することを防ぐために使われるべきだ。次官通達は憲法に抵触する。(このような通達を)止めるのが官僚の仕事であり、唯々諾々と出した事務次官、官房長の責任は免れない」ときわめて真っ当な意見を述べております。
北沢防衛相が、虚偽発言までして「潜入監視はない」と述べたのなら、民主党もまたこのような監視活動に対しては「行うべきではない」ことを認識しているのでしょうね。
それでもこのような活動が民主党政権で行われるのは、民主党内のサヨクが実権を握っているからではないでしょうか?
相互監視と相互批判によって革命意思を維持しようとする様は、あきらかに過激な社会主義同盟系の所作ではないでしょうか?
民主党の問題点は、ここに集約されると思うのですけど・・・
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