2020年2月4日火曜日

ブレグジット始まる

2月1日、英国がついに47年間も我慢していたEUからの離脱を開始しました。
これから様々な離脱に伴う変更が行われます。そして内政問題が噴出してきます。北アイルランド問題やスコットランド独立問題です。
しかし、このような問題があることは承知の上での離脱ですから、今後のジョンソン首相の政治力が問われてきます。

ジョンソン首相は国民に向けたビデオ・メッセージの中で「離脱の機会を素晴らしい成功に変えられる」と述べました。
議会前広場では、その瞬間(2月1日午前0時)ユニオンジャックが振られ「歴史的瞬間が来た!」と歓声が上がり、「(2016年の国民投票から)約3年半も待った。もう喜びを抑えられない」と目に涙を浮べる人達も居たようです。

ただし、EU離脱反対派の人々は、「離脱派が喜びに酔いしれられるのは今だけ。すぐに多くの問題があることを知るだろう」とか「1年たって失敗だったと振り返る」などと冷たく評価している人達も居たようです。

トランプ大統領はこれまでEU離脱を目指すジョンソン氏を常に応援してきました。しかしEU離脱直前の1月25日、ジョンソン首相は「離脱後、世界と自由貿易を積極的に進め、グローバルで先駆的な国家になる」と述べたのです。
おそらくこのグローバルは、ディープステートの目標とするものとは違うのでしょうが・・・

さらに1月28日になると英政府は第5世代(5G)通信網への華為技術(ファーウェイ)パーツの限定使用を正式決定してしまったのです。
直後にアメリカの政府高官が「失望」を表明しました。

どうやら英国国内ではトランプ大統領が不人気のようですね。そのためにジョンソン首相はトランプ大統領との親密な印象を持たれるのを避けるため、距離をとっているとの見方もあるようです。

また、1月24日には中共の大使夫妻を首相官邸に招き、春節(旧正月)を祝ったり、獅子の目に朱を入れ、「中共に接近したい」という思いを表したそうです。

まあ日本と違って、英国は軍隊も持ち戦争のやり方も熟知しています。そしてなにより、そのずる賢さは「ここまでやるのか・・」とアメリカも驚いたくらいエゲツナイもののようです。
しかも歴史的にはかつての中国の宗主国です。仲良くしながら共産主義をぶち壊すかも知れません。

ともかく英国の外交交渉などの主権を取り戻したジョンソン首相は、2月3日の英議会で、離脱後の英・EU関係の交渉について「EUの規則を受け入れる必要はない」と述べました。
今年12月までの移行期間にEUとの間で自由貿易協定(FTA)締結を目指すジョンソン政権は、関税ゼロの貿易は維持しながらも、環境、労働、税制などEU規制を緩和・撤廃し、経済のてこ入れを図ることを目標にしています。

漁業権でも「英国は独立した沿岸国で、独自の水域を管理している」と述べました。現在はEU加盟国は割り当てられた漁獲上限を守れば、他国の排他的経済水域(EEZ)でも漁ができることになっています。これの現状維持をEU側は求めて来るでしょう。
ジョンソン首相はFTA交渉でこれを拒否することを明確に示したわけです。

英国のGDPの中で約8割を占めるサービス業。その柱は「金融」「観光」そして「エンターテイメント」です。
自動車などの製造業もありますが、雇用を確保しているのはこれらのサービス業です。

この製造業からサービス業への切り替えが始まったのが「ビートルズ」が世界を席巻したころのことです。このころ「007シリーズ」という映画も外貨獲得におおいに貢献していました。
この007シリーズのリアリティ溢れる冒険活劇から、リアリティを抜いた冒険活劇が「ハリーポッターシリーズ」です。メルヘンチックな舞台で繰り広げられる冒険活劇もまた世界中でヒットしました。

EU離脱直後から、英国はこの「ハリーポッター」を抱えて日本に迫ってきています。
経営難に陥た「豊島園」に、ハリーポッターを核としたリゾートを作ろうという計画です。実際に動いているのがどこかは知りません(映画はワーナーブラザースというアメリカ企業ですけど)が、ハリーポッターが英国のエンターテイメントであることから、なんとなく英国の対日貿易交渉の下準備という感がぬぐえません。

我が日本も産業立国が終わろうとしていた頃、これからはサービス業だと掛け声をかけていました。しかし産業立国の成功があまりにも短期間で大成功であったため「サービス業」がなかなか芽生えていません。

サービス業の中核が「軍事サービス(国家防衛サービス)」であることも、日本国憲法に反するなどと無意識に忌避していたところがあるのかも知れません。
日本のエンタテイメントには「柔道、剣道」などをモチーフにしたものが多く、「任侠道」などの映画はとても人気がありました。
つまり「きれいごとだけで社会が収まるなら警察はいらない」という社会の常識が欠落してから、これらのエンタテイメントが消えてしまったようです。そこにはサヨクの妄想平和主義が国民の洗脳に成功していたという背景もあるでしょう。(マスコミこそヴォルデモート卿だ)

「欺瞞と暴力」そして「我欲と妬み」などが蔓延する社会の中で、「一筋の『義』を通し命を懸ける」ことが我が日本のエンタテイメントの真髄だったはずです。
そしてこれは世界に通用すると思います。「道」の概念は武道だけでなく「華道」や「茶道」にもあるからです。(「道」の概念はスポーツとは似て非なるものです)

ジョンソン首相の言う「グローバルで先駆的な国家」は、ディープステートの目指すグローバルとは異なるものだと思います。(ディープステートのグローバルは国家破壊ですからね)
そこには「国家」を中核に据えた「道」や「義」の概念が含まれて来ることでしょう。

もしかしたら「ハリーポッター」の敵は「ディズニーランド」かも知れませんね。

0 件のコメント:

コメントを投稿