2018年4月30日月曜日

南北首脳会談

日米が共同し、世界に向かって北朝鮮への経済制裁を発動し、同時にアメリカの軍事力で北朝鮮に銃口を突きつけ、開戦へのギリギリまで追い詰めた結果、金正恩委員長はトランプ大統領に会談の意思があることを韓国経由で知らせました。

ある情報によると、彼はトランプ大統領が拒否するとの前提で「北朝鮮は対話を持ちかけたのにトランプ政権が拒否した」として国際社会に訴えようと考えたようです。
ところがトランプ大統領から「会ってやろう」という返事を受けて焦ったようですね。

仕方なく、行きたくもない中共の習近平主席と会い、中朝和解を演出しそして南北首脳会談へと駒を進めてきました。
安倍首相はトランプ政権に対して日米首脳会談で「拉致問題」のカードを渡します。これは拉致被害者の奪還を頼んだと言うより、核の撤廃交渉で打開したとしても、それは北朝鮮への経済支援までは含まないことを確認したわけです。
つまり「拉致問題」が解決しない限り日本政府はお金を出さないということを金委員長に伝えるという訳です。

金委員長が何と言おうと、それはトランプ大統領に言うべきことではありません。トランプ大統領は「拉致が解決しなければ日本は支援金は一切出さないぞ」と伝えれば良いだけです。
「ではどうしたら良いのか?」と金委員長がトランプ大統領に質問すれば、そこからが拉致問題解決へ向けての動きが出て来るでしょう。

アメリカにとって、北朝鮮の核兵器は長距離だけでなく中距離、短距離のミサイルもてっぱいさせなければなりません。それだけでなく化学兵器なども撤廃させる必要があるわけです。
何故ならそれが中東に流れるからです。中東で核戦争や化学兵器使用の戦争が起きたのでは元も子もありません。
先日のシリアの化学兵器使用に対してアメリカがミサイル攻撃を行わざるを得なかったのも、こういう背景があるからではないでしょうか。

金委員長が核の自主的撤廃などを強調してもトランプ大統領は受け入れないと思います。あくまでもリビア方式が前提であり、その後も拉致事件が解決しなければ日本からの経済支援はないということで交渉するという段取りでしょう。

この冷徹な交渉前に、南北融和の演出をしているのは追い詰められた金委員長の足◯きであるとしか見えませんね。
金委員長は、「核問題はトランプ大統領との間で廃棄の証明について議論すればいい」と考えていると思います。「もしボルトン氏の意向を要求してくるならば、それを受け入れるが勝手にはさせない」とも考えているでしょう。要するに「核技術は温存し、経済再建が出来たところでまた復活すればいい」という考え方です。
世界を欺き、目的を達成することを考えているはずです。トランプ大統領と金委員長の違いは年齢です。時間が「金委員長に有利に働く」という作戦があるように思います。

そしてその後に来る「拉致問題」ですが、新たな生存者を何名か返すかも知れません。しかしそれで終わりとなるかどうか、日本側から提出されるリストにはかなり大勢の被害者が列挙されます。
しかし問題は「横田めぐみさん」に集約されていることも知っているでしょう。彼女がキーであることを。
そして何らかの理由(死亡も含めて)で返すことが出来ないように思います。めぐみさんの元の夫とか、その娘さんを出してきて何とかしようとしてきましたからね。

拉致被害者の問題の一つに「被害者自身が帰りたがらない」という問題もあるでしょう。ヤクザ組織などで見られる「無理やり犯罪をさせて組から逃げられないようにする」という手法です。
北朝鮮の犯罪(テロ)などに参加させて、「もう帰国は出来ない。帰国すれば犯罪者にされる」と思わせることです。こうして被害者自身の意思で帰国しないように仕向けるわけです。

金委員長は「いつでも日本と対話を行う用意がある」と述べたそうです。こう話すことでトランプ大統領にも同じ意思を伝えるでしょう。
目的は日本の経済支援ですから、うっかり乗るわけには行きません。「生存者の帰還」には同意するでしょうが、「本人が帰りたくないと言えば無理だ」などと言うかも知れませんね。

安倍首相は「帰りたくない」といってもむりにでも返すことを要求しなければなりません。「連れて行くときも無理やりだったのだから、返す時も無理やりにでも戻せ」と言うしかないでしょう。
金委員長は「人権無視だ」などと騒ぎそうですが、「日本で事情を聴いて、それでも北朝鮮の方が良いと言えばまた戻す。無理やりではない」というような言い方でともかく「全員の帰国が無い限り経済支援は無い」という事を通しましょう。

死亡者の場合は死亡という根拠を「日本側の警察の調査で確認する」と言うしかないのではないでしょうか。
この調査完了を待って拉致事件の終結とする・・とすることです。ウエットな芝居に騙されないことが肝要ですね。

安倍首相はこのくらいの筋書を持って、日朝会談に臨んで欲しいと思います。日米の制裁圧力でやっとこの会談にこぎつけたわけですからね。

2018年4月28日土曜日

我が国の表現の自由

産経に「国境なき記者団」(RSF、本部パリ)というジャーナリストの団体が、2018年の世界各国の報道自由度ランキングを発表したと言う記事が出ていました。
そこで我が国は67位に位置し、「慣習や経済的利害による束縛」「フリーや外国人記者の活動制限」などの問題点が指摘されたと言うことです。

1~5位はノルウェーなど欧州諸国が占め、アメリカは45位、ロシアは148位で中共は176位、北朝鮮が最悪の180位だったそうです。
いったいこの団体は何を基準に順位付けをして、主権国家をどのように扱おうとしているのでしょうか。

すでにトランプ米大統領を含め、世界各国の指導者達は在来のメディアを「国民の敵」などと罵倒し始めています。
これに対しこの国際ジャーナリスト組織は「事実に基づく議論を封殺する動きが拡大している」などと吹聴しているとか。

我が国を見れば判るように、ジャーナリストは国政を担う人物を操作し、操作が不可能な人物には報道を使った排除運動を仕掛ける始末です。
まさに「国民の敵」であり、対立や戦争の切っ掛けを誘導する毒素をまき散らしているようにしか見えません。

トランプ大統領は就任以降出来るだけ記者会見をせずに、ツイッターというインターネットの書き込みサイトに「国民に知らせるんべき事」を書いております。
アメリカのジャーナリズムはそれを見ながら新聞記事を書いていると言った構造に変わってきました。
この大統領の書き込みは世界中で誰でも直接見ることが出来ますから、ジャーナリズムが細工することは不可能です。
そしてこれが新聞記事になった時、ネットに書かれた文章との比較が出来ますから偏向を防ぐことが出来るわけです。

我が国でも官邸がホームページを作って、直接国民に発信しておりますが、こちらの方は官邸の色がついているように感じている国民も多いのではないでしょうか。
しかし、国会審議の録画がほとんどすべてインターネット上に公開されています。そしてそれを編集したYouTubeへの投稿も増えています。YouTubeへの投稿は投稿者の偏向が入りますが、同じ項目に対して多くの書き込みがありますので、それを比較することで国民各自の見方がまとまるわけです。
ただ気を付けなければならないのは、YouTube側が勝手に似たような偏向動画を集めてしまいますから、キーワード検索の選定には気を付けましょう。

我が国のジャーナリズムの特徴は、愛国とか日本国家の主権、国家防衛や皇室を中心とした日本文化については一切報道しません。むしろ崩壊を助長するように世論を誘導していきます。
特に大東亜戦争に関しては「日本軍悪玉論」というGHQの方針を未だに続けております。

最近「ゆず」という男性のデュオが歌った「ガイコクジンノトモダチ」という歌がネット上で炎上したそうですね。どうも歪んだ現在の日本を素直に「おかしいよ」と歌った歌詞が問題だったようで、テレビからは排除されてしまったようです。(強く政治色に染まっている・・とか)
どうしてそうなったかは聞いてみてください。
https://www.youtube.com/watch?v=12Gc6vuEzUc

友達になった外国人の友達が自分より日本の事を良く知っていた・・とか、外国人と見た靖国の桜は綺麗だった、(日本の)国旗はタンスの奥にしまったまま・・というフレーズが朝日新聞の規制コードにひっかかるからではないでしょうか。

そう言えば、かなり昔の話ですが、故)島倉千代子さんが「東京だよおっかさん」といううたをNHKで歌おうとしたところ、NHK側から「2番は削除してください」と言われたとか。九段坂とか(戦死した)お兄さんが待つ・・というフレーズがNHKの規制コードに合わないとか。

島倉さんは「この唄は2番が中心」と訴えましたが聞き入れてはもらえず、ついに島倉さんはNHKの紅白歌合戦への出場を辞退したのです。

ファンの多かった島倉さん。何とかしようと立ち上がったのが作詞家の「中山大三郎氏」と作曲家の「浜口庫之助氏」でした。
そして「人生いろいろ」という歌が大ヒットし、この歌無しでは紅白歌合戦が開催出来ないという事態に発展し、遂にNHKが島倉さんに泣きついてきた・・・というお話です。

歌は「表現の自由」ということになります。聞くところ、現在の東大生に支持政党を聞くと大多数が「自民党」と答えるそうです。民進党の支持率は3%程度だとか。ほとんど新聞もテレビも見ない世代です。
そして「日本国に対する愛国心」については「右とか左とか言う前の話」として「日本が好きだ」と言うと「右翼」と言うような感覚が不愉快だ・・と率直に答えるそうです。このような時代の流れの中で「ゆず」は「ガイコクジンノトモダチ」という歌詞での表現を考えたようです。これを「きわめて政治的」などとして排除する方がよほど政治的ですね。

「報道の自由」も「表現の自由」も侵し続けてきた「護憲」という極左指向は、もはや次世代は受け入れていませんね。
スマホなどによるインターネット視聴の数は、もうテレビ視聴の数を抜いているのではないでしょうか・・・
ならばあの、「安倍政権支持率38%に続落」というのは、いかがわしいのでは?

2018年4月27日金曜日

拉致、戦争してでも取り戻す!

このタイトル、過激だと思いますか?
日本国民の何名もが北朝鮮に拉致されたことが明確になり、その中の5名が帰国してから16年が経過しました。その間、まったく事態は進展しておりません。
多くのさまざまな働きかけがありました。「めぐみ」という映画や舞台劇も出来ました。現在はトランプ大統領も事件」の残忍性を認識し、英国でも北朝鮮拉致を舞台劇にして、やっと英国民に拉致が認識されるようになったと聞きます。

しかしトランプ大統領が約束しても、英国民が日本を支持しても、あるいは国際社会が日本を支援しても、決して拉致被害者は戻ってこないと思います。
なぜなら、そこに欠けているたった一つの言葉、世界の常識、「戦争してでも取り戻す」という文言が抜けているからです。
上記のような活動は、この一言に「同意し支援する」という他国の支援を取り付けるための布石であるのですから、この一言が抜けていれば意味を成しません。死石になるだけです。

また、それゆえに金正恩委員長は日本をまったく相手にしておりません。トランプ大統領に対しては必死にコメントを出しています。なぜなら「戦争をしてでも核を廃棄させる」と言って、戦力を集結させたのがアメリカだからです。
北朝鮮とか中共は、この一言が無ければ絶対に動かない国家です。いや、むしろ他の国も同じかも知れませんが。

先日「政府に今年中の全被害者救出を再度求める国民大集会」という集会がシェーンバッハ・サボーで行われました。
登壇した政治家の中で、民進党副代表の原口一博議員が面白いことを述べておりました。「自分は必死で(拉致解決に向けた努力を)やってきた。しかし必ず何者かが邪魔しに出て来る・・・」と。
この「何者」こそが現在国会や官邸前で「安倍辞めろ!」と叫んでいるあのグループの裏に居る支援集団なのでしょう。まだその正体ははっきりしておりませんが、拉致を引き起こした日本側の連中だと思います。
闇に隠れてサヨクの集会などを裏側でコントロールしている連中です。
それは「平和」というマヤカシを振りかざし、日本を解体しようとしている連中、占領憲法を平和憲法と言っているサヨクの裏で動かす「あの連中」だと思います。
彼らは一つの集団に居るのではありません。議員や公務員の中に入り込み、新聞社やテレビ局、政党や企業内部にも、そしてヤクザ組織にも入り込んで「同じ活動」をしている連中のことです。

民主党を作った時にも入り込まれ、希望の党の時にも入り込み、内部から目的をすり替えたりマスコミを使って肝心の党活動を阻害したりして自分たちに向かわないようにするわけです。拉致事件を北朝鮮だけに向けているのも彼らの仕業かも知れませんよ。
それをどう表現していいか判らず、原口氏のような発言になってしまったのでしょう。

この集会で、「拉致被害者奪還を主導するのは日本であるべき」と述べたのは安倍首相だけでした。もちろん「戦争してでも取り返す」とは述べませんでしたが、占領憲法を改正し再軍備する意思があるからこのような言葉がでてくるのでしょうね。

多くの国会議員は「トランプ大統領に核、ミサイル、そして拉致の解決を強く迫ってもらう」という言葉を使っていたように思います。
つまり、アメリカが軍事力を使った圧力を掛けているのを知っていて、それに期待しているようですね。ということは「戦争してでも取り戻す」ということが必要だということは知っているのでしょう。

金正恩委員長は盛んに中共の習近平主席に近づき、もはや使い物にならなくなった核実験場の解体などを宣言しておりますが、こんな子供だましの謀略に乗るアメリカ合衆国大統領ではありませんね。
おそらく米朝会談は行われないと思います。行われてもトランプ大統領は「席を立って帰る」だけでしょうから。

現在、金正恩委員長が行っていることは、「いかにして騙すか」という事だけだからです。そんな指導者とトランプ大統領が会談すること自体、やってはいけないことではないでしょうか。
それよりも経済制裁をもっと強化すべきではないでしょうか。特にアメリカは「斬首作戦」がまだ消えていないことを金正恩氏に判るようにすべきです。

そして我が国は、アメリカに頼るだけではなく「戦争をしてでも拉致被害者は取り戻す」という発言が出来るように、「あの連中」の方を締め上げる必要があるのではないでしょうか。
「あの連中」・・・憲法を守れとか立憲主義を守れと言っている彼ら・・「戦争反対」というよく意味の判らない言葉を使う彼らの裏にいる者を表に出し黙らさないと、「戦争をしてでも取り戻す!」と言えないわけですから。

拉致問題の解決のために北朝鮮ばかりに目を向けるのではなく、国内に居る「あの連中」を特定していき、解決できない原因の「戦争をしてでも取り返す!」と言えるようにすることが先決ではないでしょうか?

2018年4月26日木曜日

安倍首相の任命責任って?

不祥事が続き、国会が止まっています。
多数与党は野党無しで「予算」を通しました。そういう意味ではもはや野党は不要なんですが、これでは審議を通して国民にその内容が見えてきません。つまり国民に目隠しをするための野党の国会ボイコットと見えます。

問題は「森友・加計」問題から、財務省の公文書改竄問題、自衛隊の日記問題、そして財務官僚のセクハラ問題・・と、よく考えれば国会を止めてまで騒ぐ問題ではありません。
北朝鮮の問題や中共の尖閣侵略問題、そしてアジア各国の期待する日本国憲法改正問題など、国会議員がやるべき仕事は山積しています。

マスコミはこぞって、これらの問題を「安倍政権批判」に使っております。ですから新聞・テレビから情報を得ている50歳代より年齢が上の方々が「安倍批判」を信じて支持率を低下させているようです。
40歳代は比較的に安倍支持が多く、20、30歳代は安倍政権支持者が多数を占めているとか。彼らはスマホなどでインターネットから情報を得ている世代ですね。

国会での審議はせずに、国会外でデモを行い「MeToo」などという看板をかざしている姿を自身は議員としての使命を果たしていると思っているのでしょうか。しかも国会が開催されている最中なんですよ。
国会議員として無責任な行動だとは思いませんか?

そしてこれら野党、そしてマスコミの動きは明確に「安倍政権潰し」です。しかもなぜ安倍政権を潰したいかと言えば、「憲法改正反対」だからではないでしょうか。
自民党内部は、単に「総裁の椅子」を巡っての駆け引きでしょう。安倍晋三首相が長く続くと、出番のなくなる自民党議員が焦っています。

しかし安倍晋三首相が長期政権だからこそ世界の首脳は安倍首相に一目置くわけで、ゆえに中共との闘いが可能になるわけです。
それが判っていれば、派閥の長たるものは安倍支持になるべきではないでしょうか。「日本国のためにはどうすべきか」と考えてほしいですね。

国会が空転する中、安倍首相はトランプ大統領と会談し、拉致犠牲者の奪還を強く迫りました。そしてついに大統領に「出来るだけ協力する」という言葉を引き出しました。
アメリカとの貿易交渉では、2国間協議(FTP)を迫るトランプ大統領に対して、「TPP加盟」で切り返し譲りませんでした。交渉は続きますが、拉致奪還の協力を頼みながら貿易交渉では譲らなかった外交は、長期政権だけでなく、やはり安倍首相の外交力もあるのではないでしょうか。
この貿易問題に関しては「失敗」と言う方もおられると思います。鉄鋼・アルミの関税が解除されなかったからです。しかしこれで困っているのは日本ではなくアメリカ製造業の方ですけど・・・

ゴルフ会談も含めると10時間以上も話し合っていたと言いますから、おそらくロシア問題も中共問題と絡めて話したことと思います。そう、北方領土へのロシア軍の駐留問題です。
北方領土の基地付き返還をアメリカ側がどうとらえるか、少なくともトランプ大統領がロシア・プーチン大統領と頻繁に連絡を居取っていることは、シリア攻撃のやり方などで想像できますから、あとはトランプ大統領がメイ英国首相にどう話すかでしょう。
とにかく英国はロシアが大嫌いですからね。

このように日本のために頑張る安倍首相を支持する団体も現れて官邸前などでデモ・街頭演説を行っております。あのサヨクの安倍卸しの雑言が渦巻く中で・・です。

安倍首相を引きづり降ろそうとしている方々は「憲法改正」が本当になされるかも知れないという恐怖から、何が何でも不祥事をすべて安倍首相の任命責任に結び付けようとしているように見えますね。
財務次官のセクハラ問題など、野党の議員のセクハラは問題なしとして、一方的に安倍首相の任命責任だけがクローズアップされていますね。
このような点を有権者はどのように見ているのでしょうか。

このまま野党の審議拒否が続くようなら、手段は「解散総選挙」しかないでしょう。それが合法的手段ですから。
騒ぐだけの野党や、総裁の椅子が欲しいだけの自民党派閥の長に対しては、解散総選挙で国民に問うしかないでしょう。

飯島勲内閣官房参与は、すでに解散総選挙の日程として「5月23日公示-6月3日投開票」「6月27日公示-7月8日投開票」の2案を挙げております。
また、立憲民主党の枝野幸男代表は、「解散があれば堂々と受けて立つ。大きく仲間を増やすチャンスを与えていただける」などと話しているそうです。

安倍首相には5月にロシア・プーチン大統領との会談が待っています。北方領土の経済支援に対して、北方領土の施政権返還の話が出せれば、そのまま基地付き返還交渉という形を取れるかも知れません。
プーチン大統領にしても、ロシア軍部を説得出来れば、その方向に動くと思います。そして軍部は中共に対するシベリア侵略と北極航路侵略に強い警戒を示しているはずです。

北方領土にロシア軍基地を置いたまま、施政権を返還するというやり方は、沖縄の基地付き返還の事例があります。ロシアに対して施政権が返還されれば北方領土に対して資金支援も可能という話も出来るでしょう。
同時にシベリア開発への投資も可能にすることが出来る・・など交渉は可能なはずです。

沖縄にしても北方4島にしても、現状の占領憲法がある限り基地撤去は不可能でしょう。もし基地撤去が行われるとしたら、それは日本が中共に完全に呑み込まれ、チベット以上の打夏が始まった時です。
そして憲法改正を行ったとしても、せいぜい各基地に自衛隊も配属する程度ですね。

しかし未来の日本国民が、新しく「日本型民主主義」、「みずほの国の資本主義」を本格的に始め、アジア各国がそれを受け入れてくれたなら、基地撤去は無理としても、基地の存在意味が変わってくるかも知れませんね。

2018年4月24日火曜日

オール沖縄という小数派

世界の体制が保守化する中で、日本のサヨクは沖縄に集結し「翁長雄志」沖縄県知事を中心に日本の共産化を計画したように感じていました。
おそらくこれが「オール沖縄」の正体でしょう。

人間の集団と言うものは、どのように集めても2割の改革派、2割の保守派、そして6割の生活主義に判れるように思います。生活主義と言うグループがあるわけではありませんが、政治イデオロギーなどには関与しない、また、現状の中で生きていくことに意識のほとんどが使われている人達のグループと考えます。

「オール沖縄」とは、沖縄県以外からサヨクを引き込み、県民の2割を「基地反対」派として構成し、6割の県民を巻き込もうとした活動だったのではないでしょうか。
この巻き込むための道具が「沖縄タイムズ」であったり「琉球新報」だったようです。

しかし保守派の2割が、インターネットで対抗し「沖縄を中共の魔手から守る」という具体的な目標を掲げて活動を活性化させたことで、オール沖縄が浮き上がってしまったように思えます。

オール沖縄を主導してきた翁長県知事は、それゆえに体調不良となって膵臓(すいぞう)に腫瘍が出来てしまったようです。
辺野古基地反対で県知事に当選し、過激な基地反対闘争を演出してきた翁長知事でしたが、彼が作った「オール沖縄」勢力はすでに力を失い、石垣市長選、名護市長選と敗北し、そして今回の沖縄市長選でも負けたことになります。

翁長県知事が支持する市長は、8つの市長選で敗れたことになるそうです。つまり「オール沖縄」という名目で6割の生活主義の県民を基地反対側に巻き込むことが出来なかったわけです。

これは新聞、テレビといった生活主義派のグループを主導してきた情報発信者が、インターネットという新しい情報提供に押され、もはや主導出来なくなったことを意味しているように思います。
そしてこのような事態は沖縄県という一地方だけではないと思うのです。

日本のサヨクは1年間にわたって「森友・加計学園」問題で安倍政権を揺すってきました。何とか安倍政権を潰し、日本を元の様に「官僚支配」で「お飾り政治家」の国に戻そうと画策した結果、この2つの話題が支持率を低下させる道具になると見て、いまだに燻ぶらせ続けております。

自己改革が出来ない官僚機構も、安倍政権によって組織力が壊され「文書改竄」とか「セクハラ問題」でその内容の稚拙さが国民に見えるようになってきました。
サヨク・マスコミは、このセクハラ問題を麻生財相の責任に持って行き、安倍・麻生の離反をもって安倍3選阻止に向けた策謀を行っています。

安倍内閣の支持率が38%に下がっています。内閣支持率としては危険水域ではありませんが(新聞は「続落」と書きます)、9月の総裁指名選には影響があるそうです。3選阻止を目標にした活動が現在のテレビニュースの内容になってしまったようび見えます。

新聞とテレビが、これほどまでに安倍首相を印象操作で支持率を下げようとする姿に、サヨク・マスコミの終焉を感じます。
オール沖縄がそうであるように、サヨク・マスコミも結局日本に於いては終始「少数派」であったのではないでしょうか。
この少数派が常識のように「東京裁判史観」を使って占領憲法を延命してきた背景には、新聞もさることながら、テレビの影響が大きかったように思います。

沖縄は沖縄タイムズと琉球新報によって言論封殺してきました。これと同じく日本国全体ではテレビによって言論封殺が行われてきたように思います。
そしてこの力がまさに今も「安倍首相に対する支持率低下」という形で残っていることを裏付けているように思う訳です。(世論調査では50代以上だけに反安倍が多いとか)

これがいつまで続くのか、それが沖縄で見えてきたように思うのです。翁長県知事が今後どうなって行くのか、沖縄のサヨク・マスコミがどうなって行くのか、そして「沖縄独立」などを叫び、ありもしない差別を国連と言う場で演じ続けるサヨク・・・

日朝会談決裂が起きれば、少なくとも3代続いた金政権がアメリカ軍によって潰されるでしょう。その後に拉致被害者の救出が日本の警察機構によって行われなければ主権国日本が疑われますから、そうなるでしょうが、この時拉致に関わった日本人サヨクが表面化してくるのではないでしょうか。
外務省や文科省内部にも、関係者が居そうですし、大学関係者にもかなり居るように思います。

オール沖縄の崩壊は、日本全体のサヨクのネットワーク、資金源や他国との繋がりなどが炙り出されるような、そんな期待をしているのですけど。

2018年4月22日日曜日

北朝鮮は3度騙すか・・

4月20日、朝鮮労働党の中央委員会総会を開き、21日から核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を中止し、北東部、豊渓里の核実験場を廃棄すると決定したそうです。

この席で金正恩委員長は、「経済建設と核戦力建設の並進路線の偉大な勝利を宣言することについて」という決定書を示し、満場一致で可決したと言うことです。
この決定書には、「核実験中止は『世界的な核軍縮に向けた重要な過程』であり、北朝鮮は『核実験の全面中止のための国際的な努力に合流する』として『わが国に対する核の威嚇がない限り、核兵器を絶対に使用せず、核兵器や核技術を移転しない』として『透明性を担保するため』豊渓里の核実験場を廃棄する・・そうです。

金委員長は朝鮮半島の緊張緩和と平和に向け、「劇的な変化」が現れているとして、「(北朝鮮の)核戦力の兵器化の完結が検証された」と述べ、「もはやいかなる核実験や中長距離・大陸間弾道ロケット(ミサイル)試射も必要なくなり、核実験場も使命を終えた」と述べましたが、核保有国としての立場は変えておりません。

すでに3回の核実験で、どっちみち豊渓里の核実験場はもう使い物にならないのではないでしょうか。
先日河野太郎外相が「まだ核実験の動きがある」と示したのは、実は核実験場から別の場所へ使えるものを移していたとも考えられます。
また、ICBMなどは「宇宙開発を進める」という理由で再開することは可能ですし、今回の北朝鮮の発表は、トランプ政権を騙し経済再建という理由で金をせびる手段だとしか思えません。

また、トランプ大統領はこの騙しに乗ってしまうのでしょうか。
核実験場から何がどこへ運び去られたのか、アメリカのステルス偵察機の情報で、行き先を把握できているのでしょうか?

もともと北朝鮮の各実験と立て続けに行われたミサイル発射は、「アメリカよ、北朝鮮を見よ」というメッセージ性の強いものでしたから、今回米朝会談にこぎつけた金委員長としては半分は目的を達成したようなものです。

トランプ大統領からすれば、核放棄がうまく行って北朝鮮がアメリカ側に取り込めれば「宿敵・中共」に対する強力なボディブローになりますし、秋の中間選挙に向けてのバックアップにもなります。

トランプ大統領側が、核実験の場所を他に移したり、研究施設を残したりしている航空写真のような証拠を持っていれば、それを示して査察の受け入れを迫り、「リビア方式」を受け入れるように交渉することも可能ですが、証拠が無ければ金委員長の言う事に反論がやり難く、議論負けになる可能性もあります。
この場合、アメリカ・3度目の失態となって中間選挙には不利になってしまうかも知れませんね。

しかし、これでトランプ大統領が「金委員長の非核化」を受け入れざるを得なくなったとしても、北朝鮮の最大の目的は「経済支援」ですから、それだけで会談を終わらせることは出来ないでしょう。

トランプ大統領は、「核の問題はそれで良いとしても、経済支援は日本がやることになっている。しかし貴国と日本との間には「拉致問題」があって、それを解決しない限り経済支援はなされないだけでなく、経済制裁は解除できないよ。お前さんも親父から大変な負の遺産を背負い込まされたものだな。どうするつもりだ」と振ればどうなるでしょうか。

おそらく金委員長は、「拉致問題はすでに解決済みだ。それをいつまでも問題としている日本側が異常なんだ。」と言うように思います。

トランプ大統領は、「日本には拉致被害を受けた者の家族が居るんだぞ。そして大勢の支援者も居る。ある意味で日本国民すべてが拉致問題を注視していると言ってよいだろう。そして彼らはすべて有権者なんだよ。民主主義がわからなければ理解できないかも知れないがな。ようするにこの問題をどう解決するかは、金委員長、あなたの手腕にかかっているんだ。」と述べるように思いますね。

金委員長は、「しかし拉致問題はもともと日本の活動家から持ち込まれた話だ。私はまだ子供で詳細は判らないけどな」とトランプ大統領に返したとしたら・・・
「そんなことを言って何になる。問題は現状北朝鮮に居る被害者全員を返すのか返さないのかだ。もしすでに死亡してしまった者がいるなら、それをどう日本に話し承服させられるかどうか、そこだよ。俺はシンゾーや、多くの日本国民に『拉致事件を解決する』約束をして今ここに居るんだ。」

これに金委員長がどう返事をするかどうかです。答えが曖昧なら大統領はそこで「じゃあ決裂だよ。経済制裁と軍事圧力は解除できない」として席を立って帰れば正解なのです。

もちろんここで金委員長から拉致被害者の生還が約束されれば、その場で「じゃあシンゾーに電話させろよ」として日本政府と繋ぐかも知れません。後は外務省の仕事になりますね。河野太郎外相に直接金委員長から約束させれば良いのですけどね。

北朝鮮は国際的約束を守る国家ではありません。ですから拉致被害者の調査を日本の警察が北朝鮮で行うことを北朝鮮側が受け入れて解決するまでは「経済制裁」解除はしてはいけませんけどね。

2018年4月21日土曜日

試される習政権、中共の行方

軍事強国を目指し、中華思想を世界の宗教の上位に置いて「中華式平和」という地獄の実現を目指す習政権です。

4月の始め、オーストラリアの艦船が南シナ海を航行中に中共の艦船から「挑発」を受けたと言います。
中共はこの時、南シナ海で「中共史上最大規模」と称する観艦式や軍事演習を実施していたそうです。オーストラリアの艦船はフィリピンのスービック湾や、マレーシアのコタキナバルから、ホーチミンに向かう途中であり、目的は親善訪問。
南シナ海を中共の内海にしようとしている習政権は、このオーストラリアの艦船に「荒々しい挑発」を丁寧な言葉で行ったと言うことです。(オーストラリアABC電子版)

具体的な挑発の内容は判りませんが、世界が公海としているところを「昔から中共のもの」と勝手に宣言している習政権との衝突であることは間違いないでしょう。

世界の覇権を目指す中共は、経済面でも「ダボス会議」に挑戦して「博鰲(ボアオ)アジアフォーラム」なるものを作っています。胡錦濤前国家主席の肝煎りと中共政府の全面的支援で2001年に作られたこの会議には、現在オーストラリア、バングラデシュ、ブルネイ、カンボジア、中国、インド、インドネシア、日本、イラン、カザフスタン、キルギス、ラオス、マレーシア、モンゴル、ミャンマー、ネパール、パキスタン、フィリピン、韓国、シンガポール、スリランカ、タジキスタン、タイ、トルクメニスタン、ウズベキスタン、ベトナムの26か国が参加していて、本部は北京に置き、毎年「博鰲」で開催されていたものです。

評論家の石平氏によりますと、この会議は2015年がピークでこの時はアルメニア、オーストリア、インドネシア、ネパール、スリランカ、ウガンダ、ザンビア、オーストラリア、カザフスタン、マレーシア、オランダ、カタール、スウェーデンなどの元首や首脳までもが参加したと言うことです。その理由はその前に発表された「一帯一路構想」が気になって参加したものと思われるそうです。

しかし2018年4月の会議には、オーストリア大統領、オランダ首相、フィリピン大統領、モンゴル首相、パキスタン首相、シンガポール首相の6カ国元首・首脳だけの参加となってしまったとか。
そしてこのフォーラムの発起国であるインド、日本、インドネシア、マレーシア、ベトナム、韓国、タイなどのアジア主要国の首脳はそろって欠席したと言うことから、石平氏は「一帯一路構想」のインチキさに気がついた国は、すでに「中共離れ」を始めたのだろうと述べております。
もちろん中共はこの4月の習主席の演説を「世界の向かうべき方向性を定めた画期的演説」などとたたえているそうですけど・・・

我が日本も、すでに中共との対決が激しくなってきたことは、最近の「安倍卸しサヨク」のマスコミ大動員のキャンペーンからも解りますね。財務省次官の朝日新聞女性記者へのセクハラ問題など、実体はボイスレコーダで取材外の時間に取った音声の切り貼りでセクハラを演出し訴えているわけです。
そしてそれを「任命責任」などと言って安倍首相の3選阻止というシナリオが描かれています。もちろんこのシナリオを知っているのは習政権でしょう。
それだけ日中間がきな臭くなってきたということですね。

現在自衛隊がアジア各国に対して行ってきた「反中作戦」が効果を上げてきました。作戦名は「能力構築支援(キャパシティ・ビルディング=キャパビル)」と言うのだそうです。
2012年(平成24年度)から始まったこの作戦は、自衛隊が災害派遣や国連平和維持活動(PKO)で蓄積したノウハウを有効活用し、専門知識を持つ自衛官らを派遣したり、支援対象国の実務者を招いたりして他国軍の能力を高め、海洋安全保障や災害救援などに関するアジア各国の能力を高めることにあると言います。これは日米豪の枠組みの中で行われ、陸自は施設整備の測量や機械整備、救急法の指導と訓練を担当しているとか。

もちろんこれが我が国の「一帯一路」に対抗する意味合いもあることは間違いありません。一般的に東南アジア各国はアメリカを中心とした多国間の枠組みで支援しようとすれば、受け入れに腰が引ける傾向があり、そこを中共が突いてくるわけです。ですからこの枠組みの中でも日本が全面に出ることが必要なのでしょう。(だから中共は大反発をするのです)
そうだからこそ、日本国民が目覚める必要があるのですけどね。(現状、アジア各国にとって平和維持のネックになっているのは「サヨクに騙される日本国民」なのですね)

対する中共は、アメリカから無人機の技術をパクり、現在プレデターの模造品の製造を始めてアジアとかアフリカに売りまくっております。価格がアメリカのプレデターの10分の1くらいだとか。
しかも中共の戦略にとって必要ならば無料でも貸与しているとか。もちろんその偵察データーが北京でも見られるということに意味があるわけですが。
この前日本の海保が東シナ海を飛ぶ中共製プレデターの写真を公開しました。その意味は、「レーダーで見えましたよ」という意味のようです。ステルス性能は無いようですね。

アメリカのピーター・ナバロ通商顧問は、「米国製のコピー品を中東に輸出している」と、この中共製無人機を批判しました。
そして従来は安全保障上の喫緊の理由がない限り原則として輸出を認可しなかった無人機を、今後は日韓などの同盟国にとどまらず、インドや中東・ペルシャ湾岸の友邦諸国への輸出拡大を容易にすることにしたということです。

海上保安庁もどうやらプレデターから攻撃兵器を外した下位機種「ガーディアン」を導入するようですからね。

世界はこのようにして中共を注視しております。さて、習政権は今後どのような手段に出て来るでしょうか。そして中国共産党の行方は・・・

2018年4月20日金曜日

拉致被害者奪還・日米首脳会談

拉致問題の話題ではトランプ氏は神妙な面持ちになり、「拉致問題へのシンゾーの情熱はすごいな。貿易問題とは迫力が違う。長年執念を燃やし、決してあきらめない態度はビューティフルだ。シンゾーの情熱が自分にも乗り移ったよ。私も拉致被害者のご家族にもお会いしたんだ。最大限の努力をするよ!」と語ったとか。

また、安倍首相も「この問題が解決しない限り、私は政治生命を終えることはできない」と語るなど、日米首脳会談で「拉致問題」がこれだけ強く取り上げられたことは無かったと思います。

しかし問題はどのような努力がなされるのかという点です。
北朝鮮が真っ当な解決を考えているとは思いません。「横田めぐみ」さんの生存情報はあるようですが、現在どこに居て何をしているかは解っているのでしょうか。
その他の被害者はどこでどうしているのか、その情報は日米で掴んでいるのでしょうか。

首脳会談では、これまで拉致事件が進展しなかったのは「アメリカ政府の関心が薄かったことが大きな要因だ」ということで、「米朝首脳会談でトランプ氏が拉致問題を取り上げれば、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長も無視を決め込むことは難しくなる。」と記事に書かれていますが、北朝鮮側は「金体制の維持」が主な交渉であり、「核の段階的撤廃」を交渉材料としております。

アメリカが拒めば、そのまま会談決裂となり「その後は何かが起こる」とはトランプ大統領の脅し文句ですが、「拉致の解決」はどちらかというと日本の弱点でもありました。
「拉致家族会」などが救出を訴えても、北朝鮮内部の情報がつかめず、軍事を忌避した日本の体制がスパイなどを送り込んで拉致被害者と接触するなどの行動を阻害してきたからです。

また、2002年に帰国した5名の拉致被害者からも、他の拉致被害者がどこに居るのか、どうなっているのかという情報は聞き出せなかったようですから、北朝鮮側が隠蔽を強くしていることは想像に難くありません。

この固い壁をアメリカが関与することによって壊すことが出来るのかどうか、そこが疑問なのです。もしアメリカが北朝鮮にスパイ網を持っていて、そこから拉致被害者のなんらかの情報を掴んでいるのであれば、それを梃にして北朝鮮側に迫ることも出来るでしょう。それがあるのかどうか、それが判らないのでこの会談が奇妙に思えるのです。

アメリカにも拉致被害者が居ります。デービッド・スネドン氏です。そして彼は現在「北朝鮮で結婚、英語教師で子供が2人居て、平壌に住んでいる」と言う情報が流れております。
この情報は韓国の拉致被害者団体代表のチェ・ソンヨン氏からもたらされたもので、日本の古屋議員を経由してアメリカが掴んだと言うことですが、このような情報が日本人拉致被害者に対してもあるのかどうか、それが判りません。

なんらかの情報がないと、北朝鮮は「拉致問題は解決済み」とか「死亡した人間を生き返らせることは出来ない」などという言葉をぶつけてきます。
それに対して「解決はしていないし、死亡した証拠もない」として何らかの情報を突きつけなければ、彼らは動かないと思うからです。

ともかく、アメリカは核の撤廃に向けての交渉から始めるでしょう。「手法はリビア方式でIAEAとアメリカ軍がこれを行う」という撤廃の段取りに対して金正恩委員長が「段階的に行うことが必要」などと反論してくるはずです。

さらにアメリカは核だけでなく、毒ガスや生物兵器と言った非人道的無差別殺害の危険なプラントの解体も要求し、それにも金委員長は答えなければなりません。
その次が日本人拉致問題になるでしょうが、交渉材料が無ければ「拉致問題は解決済み」と言う委員長に対してトランプ大統領は何も言えないでしょう。拉致被害者に同情しても、それで交渉は出来ないからです。

北朝鮮は金体制の維持を望んでいます。しかし会談が決裂したらアメリカは何らかの行動に出るでしょう。当然経済制裁は継続します。しかし中共は制裁を解除するかも知れず、他の国々もどうするか判りません。

はっきりと「金体制は継続させない」とする強いメッセージで米朝会談を決裂で終わらせて、軍事攻撃を開始し、日本の自衛隊も「拉致被害者救出部隊」として北朝鮮国内に入って行くという筋書の方が、成功・失敗に関係なくすっきりするような感じもしますけどね・・・

2018年4月18日水曜日

日米主脳会談20180418

安倍首相は4月18日にフロリダ州パームビーチの「マールアラーゴ」でトランプ氏と会談しました。
もちろん議題は米朝首脳会談を含めた北朝鮮問題に関する対応を綿密にすり合わせることです。特に「拉致被害者救出」という点でトランプ大統領に強く迫ったようで、大統領は「日本のために最善となるようにベストを尽くす」と強調したそうです。

また、北朝鮮による核・弾道ミサイル計画の「完全かつ検証可能で不可逆的な廃棄」(CVID)についても話し合い、トランプ氏は「北朝鮮には強い姿勢で臨む」と述べて北朝鮮に対する最大限の圧力を維持していくことで一致したそうです。

ただ、この会談では最初に通訳だけを入れた「一対一」の会談を行い、その後谷内正太郎国家安全保障局長とジョン・ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)も加わっての少人数会合になったと言いますから、かなり現実的な今後の方向性が話されたのだろうと思います。

トランプ大統領は、ティラーソン氏を国務長官から外し、CIA長官だったマイク・ポンペオ氏を国務長官にしましたが、これは拉致問題を解決するための布陣ではないかと思われます。
ポンペオ長官は3月30日から4月1日に北朝鮮を訪問し、金正恩委員長に会っております。

この会談の内容はサンダース大統領報道官によって、「政権はCIA長官の旅行についてはコメントしない」とする声明を出しました。ですから何が話し合われたかは判りませんが、4月12日に行われたポンペオ氏の国務長官指名承認公聴会で「米朝首脳が外交的成果を達成する道筋をつける対話の条件設定を楽観視している」と話していることから、北朝鮮側が相当譲歩してくる可能性は大きいようです。

おそらくこの会談の中で、日本の拉致問題を解決しない限り、この交渉は決裂になるとの見通しを北朝鮮側に伝えたのかも知れません。
北朝鮮側は4月17日に、横田めぐみさん=失踪当時(13歳)=の夫だった韓国人拉致被害者、金英男氏(56)が韓国で暮らす母らを平壌へ招待する計画を北朝鮮当局と進めていると、韓国の拉北者家族会の崔成龍代表が述べたようです。
つまり5月に行われる予定の南北首脳会談の席で、「横田めぐみ」は死亡したということを暗に表明したいのでは・・・

北朝鮮側は日本人拉致で「横田めぐみ」さんが象徴的な存在であることを招致していて、1994年にめぐみさんは死亡したことを印象付けようと必死のようです。

横田めぐみさんの夫だった金英男氏(56歳)は1978年に韓国南西部で拉致され、現在工作機関の幹部になっているという韓国当局の情報もあります。
もし横田めぐみさんも生きていて、工作機関に入っているとすれば、表に出られない事情があるのかも知れませんね。

しかし日本人拉致は横田めぐみさんだけではありません。「有本恵子氏」や「田口八重子氏」など多くの名前がリストに出ております。
この問題についてトランプ大統領はどのような方向のディールを行うのでしょうか。また、どのようにして欲しいと安倍首相は述べたのでしょうか・・・

基本的にはこの拉致問題は日本国政府が北朝鮮とやり合うべき問題です。トランプ大統領に助けてもらうとしたら、拉致事件は日本人やアメリカ人だけでなくタイ人・ルーマニア人・レバノン人・オランダ人・フランス人・ヨルダン人・ギニア人・イタリア人・シンガポール人・マレーシア人・韓国人・中国人も含まれていることを前提に北朝鮮に迫るべきではないでしょうか。

北朝鮮に対しては拉致事件だけでなく、核兵器撤廃の件もあります。世界はむしろこの方を注視するでしょう。
リビア方式を考えたのはボルトン氏です。これは核・ミサイル装備、関連機器を船舶でアメリカ・テネシー州のオークリッジ国立研究所に運搬して解体すると言うもので、これに同意したカダフィ大佐は殺されました。ですから金正恩委員長がこれを受け入れるかどうか、そこが注目点です。

韓国の文在寅大統領は、金正恩委員長の提案した「段階的廃棄処理」と、そしてアメリカ軍の韓国からの「同時並行的な撤退」を支持しています。
リビア方式では「検証には時間がかかる。(非核化の)包括合意で段階的な履行しか解決方法はない」などと意味不明のことを述べたりしておりますね。

安倍首相ははっきりと「段階的廃棄ではダメだ」と述べております。つまり「また騙されるのか!」ということですね。過去にもう何回も「核開発はやらない」とアメリカを騙し続けてきた北朝鮮のことを指しているのです。トランプ大統領は理解していることでしょう。

また、会談では米英仏3カ国によるシリア攻撃についての意見交換もした模様です。安倍首相は「化学兵器の使用は極めて非人道的であり、わが国として断じて許すことはできない。化学兵器の拡散と使用は絶対に許さない」と述べ、3カ国の決意に対する支持を伝えたそうですが、ここで使われた化学兵器も北朝鮮製であることが疑われることは述べたのでしょうか?

アメリカ軍をシリアから撤退すると発表してからのアサド政権の化学兵器使用には。その必要性を感じません。また、この事件はシリアの反アサド側が流したテレビ映像から始まったものです。
その映像がフェイクだったとしたら・・誰が、いったい何のために・・これが国際社会というものでしょうね。

少なくとも核兵器の廃棄に関してはアメリカは譲らないでしょう。ですから会談決裂の可能性も高く、また、会談はしない可能性もあります。
会談が流れれば、金正恩委員長は「安倍が会談の邪魔をしてダメにした」として安倍首相の責任にしてくるでしょうね。現在の日本のマスコミと同じように、なんでも安倍の責任と・・

2018年4月16日月曜日

シリア毒ガス兵器と北朝鮮

トランプ大統領は、英仏と共同でシリアの化学兵器施設に対する軍事攻撃に踏み切りました。
シリアの後ろ盾であるロシアとイランとの対立先鋭化も覚悟の上で、化学兵器の使用や製造、拡散は「レッドライン(許容できない一線)」だとする立場を明確に打ち出したわけです。(実際はプーチン大統領の確認は取っているとか。駐留ロシア軍に被害はありません)

今回の攻撃は「シリアの化学兵器能力の無力化」ということで3カ所の目標に対して実行したとか。攻撃の効果次第では、今後追加攻撃を行う可能性も示唆しているということです。

しかし軍事評論家の鍛冶俊樹氏は、4月4日にアメリカ軍がシリアから撤退の意思を示した3日後に行われたことから、どう考えてもアサド政権がやったとは思えないと述べております。これではアメリカ軍に「出て行かないでくれ」と言っているようなものだと言うのです。

昨年、習近平主席とフロリダで会談中にトマホーク59発をシリアに打ち込んだトランプ大統領でした。しかしこの時はトランプ政権はアサド退陣を求めないと声明したのです。そうしたら4日後にシリアが化学兵器を使用しました。

つまり状況から見て、アサド政権は化学兵器を使用するメリットがないのに化学兵器を使っているということです。
しかも鍛冶氏は、シリアの化学兵器は北朝鮮製であると述べております。

このことから、この攻撃は北朝鮮がなんらかの形で関与し、アメリカ軍を中東に釘づけにして対北攻撃を回避する事が狙いではないかと言うのです。
アメリカは英仏をシリアに代理介入させて、米軍主力を予定通り東アジアに振り向ける作戦を行っているのですからね。
アサド政権は北朝鮮とともに、アメリカ軍をシリアから出さないようにするために、北朝鮮製の毒ガス兵器を使ったのではないか・・と言う訳です。

トルコに逃れたシリア難民は、このアメリカによる報復攻撃を「“不十分”な攻撃で不満」と漏らしているようです。そして「アサドは何人殺しても気にしない。大統領でいる限り、殺し続ける」と話しているとか。

北朝鮮がこのような生物化学兵器を開発していることは衆知の事実であり、日本も「天然痘」のワクチンが不足するのではないかとの懸念も聞こえます。
オウム真理教サリン事件から、にわかにクローズアップしてきた「毒ガス兵器」ですが、それが中東に拡散していることは、ある意味で当然のことかも知れません。

ことの起こりは「よど号ハイジャック事件」で当時の福だ政権が「人命は地球よりも重い」などとしてお金まで付けて犯人を北朝鮮に送ったことから始まったのではないでしょうか。
「世界共産主義革命」を信じてきた日本のサヨクは、その直後に重信房子をリーダーとする赤軍派がリビアに飛んでいます。

ここで北朝鮮と中東の技術協力の関係が出来たのでは無いかと考えられないでしょうか。無法国家北朝鮮の「共産主義革命と言う犯罪」と中東の連携は、オイルマネーを使って核兵器と毒ガス兵器の開発に取り組んできたように思います。
つまり北朝鮮と中東をつなぎ、オイルマネーと北朝鮮・金一族支配との関係を付けたのは日本の赤軍派だったとも考えられないでしょうか。

その後の拉致事件を考えますと、拉致された被害者の方々にも北朝鮮に嵌ってしまった人物も居るのではないかとも思います。彼らは説得工作はうまいと思いますのでね。
それゆえに拉致事件の解決が難しくなっているようにも・・・

アメリカ・トランプ政権は、シリア問題と北朝鮮問題が繋がっていることはご承知でしょう。安倍首相も知っているはずです。ですから北朝鮮の核の撤廃はゆずることの出来ない事案です。
ですからトランプ大統領は「話し合い路線」のディラーソン国務長官もマクマスター補佐官も解任して、北朝鮮の実態に詳しいCIAのマイク・ポンペオ氏を国務長官に付け、そしてリビアでカダフィ大佐を追い詰めたジョン・ボルトン氏を補佐官に起用して、そして17日からの安倍首相との会談に備えたわけです。

安倍首相は「金正恩委員長の言っている『段階的廃棄』は絶対認められない」という発言を16日に致しました。もちろんトランプ大統領の布陣に答えたものでしょう。
ボルトン補佐官は「リビア方式」を提言していますし、今回の日米会談でも「北朝鮮の核廃棄はリビア方式以外にはあり得ない」という声明を出すつもりだと思います。

もちろん金委員長は、リビア方式を採用した後カダフィ大佐が殺されてしまったことを知っておりますから、それを受け入れる事は出来ないでしょう。
トランプ大統領は、「もし命が欲しいなら、ロシアへの亡命は認めてやる」くらいのことは言うでしょうね。

もちろんこれは米朝会談が実現した場合のシナリオです。決裂することは判っていますから会談は「場所がない」などの理由で成されない可能性も高いのです。この場合はどちらの責任で話し合いが出来ないかが論争されるのでしょうね。

その場合、すぐに北朝鮮への空爆を行わないと、またシリアで毒ガスなどを使った攻撃が再開されますよ、きっと・・・

2018年4月15日日曜日

孔子廟訴訟・原告勝訴

何かと問題になっている孔子学園ですが、今回の勝訴は沖縄県那覇市の孔子廟訴訟で、原告の金城テル氏が勝訴した・・という一件です。

この孔子廟訴訟とは、沖縄県那覇市松山公園内に建てられた孔子廟が、久米崇聖会が立てた宗教施設であり、那覇市立の公園を民間の宗教施設が無料で使っていることに対する住民訴訟としてなされたものです。

この公園の土地使用を許可したのは当時の那覇市長であった「翁長雄志」現沖縄県知事でした。
そしてこの翁長知事は、那覇港から沖縄に入る入り口に2本の龍柱を建て、沖縄が中共の属領であるということを意味する龍のデザインを施し、その門から入って松山公園を通過するところに、この孔子廟を配置したわけです。
那覇港には多くの中国人が船で観光に来ております。多くは台湾からの観光ですが、当然その中に大陸の人物も混ざっていることは言うまでもないでしょう。翁長知事は彼らを歓迎するという意味でこのような状況を作り出したようです。

つまり中共に対する観光誘致と言うのが大義だったようですが、「翁長知事は沖縄を中共に売る気か!」という怒りの声も沖縄県民の間から上がっていました。もちろんこの声はサヨク・マスコミには載りません。ですからこの問題を知る日本国民はほとんど居ませんでした。
ただ、ネット上で見た多くの国民は、心配していましたけど。

沖縄の人々はおとなしく、このような危機に至ってもなかなか訴訟などという過激な行動は取りません。しかしここで一人の元教師「金城テル」氏が立ち上がったのです。先ず龍柱建立に異議を唱え、そして孔子廟の公園無料使用を訴えたのです。金城氏の訴えを弁護したのは徳永信一弁護士でした。

問題となった孔子廟が立ったのは2012年でした。以降、久米崇聖会(中国から渡って来た華人の子孫が作っていると言われる儒教の団体)がそこで宗教儀式を毎年行っていました。
しかしそれは沖縄文化との関連はなく、久米崇聖会が行う私的な儀式であり、市立公園を無料で使うのはおかしいというのが訴訟の内容です。つまり日本国憲法が定める第20条の政教分離の規定に違反していると言う事を争点に絞ったようです。ですから訴訟は憲法訴訟になりました。訴えた相手は那覇市なのです。

訴訟ですからもっと具体的に、「2016年4月から久米崇聖会が公園を使った使用料187063円/4カ月を市が請求しないのは違法である」というものだったようです。

2016年11月に那覇地裁はこの訴えを却下します。住民監査請求とこの訴訟の間には関係がないと言うのが理由だったそうです。政教分離の問題にはまったく触れておりませんでした。

そこで原告団は高裁に上告し、2017年6月に高裁はこの控訴を認め、再び那覇地裁にこの判決を破棄し差し戻したのです。

そして2018年4月13日までのこの裁判では、孔子廟が宗教施設かどうかが審議の中心となり、相手側は「宗教施設ではない」という主張をしていたようです。しかし大阪大学の儒教の専門である加地伸行先生の話で、「儒教は死と深く結びついた宗教である」という主張が認められ、原告勝訴の判決が出たわけです。

勝訴内容は、「2016年4月から久米崇聖会が公園を使った使用料187063円/4カ月を市が請求しないのは違法と認める」というものですが、那覇市が今後どうするかは判りません。
若し那覇市が請求をしなければ職務怠慢となりますが、金額は今後積み上がって行くだけです。那覇市が請求をした場合、久米崇聖会は金を払って宗教行事を続けるのか、それとも孔子廟を撤去するのかもまだ判りません。

さて、アメリカでは孔子学園が中共の情報機関であるという認識が強くなっております。中共で孔子学園が登場したのが2005年頃でした。それから「中国語と中国文化を世界に広める」といううたい文句で世界中に拡散していきます。日本では立命館大学に始めて孔子学園が設置されたことはよく知られています。
http://www.ritsumei.ac.jp/confucius/

孔子学園でなくとも、「中国語講座」などを開いて若い女性が講師となる集会は昔から行われており、餃子パーティなどと称する文化交流パーティと言うものを通じて「ハニートラップ」なども行わていたようです。
このような手法を組織化したのが孔子学園のように思います。

この孔子廟が孔子学園と関係があるのかどうかは判りません。沖縄にはまだ孔子学園は作られていないようです。もしかしたらこの孔子廟を核とした、孔子学園とは別の、未開地用の手法の展開を考えていたのかも知れません。
その出鼻をくじいた今回の訴訟は、対中戦争に対してかなりインパクトがあったようにも見受けられます。

このような中共のやり方を世界中が「卑劣・卑怯」と感じるようになってきましたが、当の中共はこのような手法が「頭の良い手法」であると考えておりますから、孔子学園が封鎖されればまた別の新たな「頭の良い方法」を考えて来るでしょう。

きりありませんが、これが中共との戦争だと考えれば良いでしょう。
ともかく金城テル氏とその協力者たちは、この戦争に先ずは勝利したわけですね。

2018年4月13日金曜日

米中戦争、どちらが先に撃つか?

台湾がクローズアップされてきました。もはや北朝鮮問題は影が薄くなりつつあります。「台湾旅行法」とか「潜水艦建造にアメリカ企業が協力容認」など、台湾を援助するアメリカの動きが本格化するにつれて、中共のイライラがつのり、ついに大規模な軍事演習やら観艦式が南シナ海や台湾海峡で行われ始めたわけです。

中共が軍事拠点化を進める南シナ海で、「中共史上最大規模」の観艦式を行い、台湾海峡では18日に実弾射撃軍事演習を行うため、台湾海峡の一部を航行禁止にすることを明らかにしたとか。

一方、東シナ海では尖閣諸島近海に領海侵入を繰り返す海警局が、ついに中央軍事委員会の指揮下に入りました。
日本の実効支配を崩すつもりで、現在も「日本の海保の船を中共の領海から追い払った」などと世界のマスコミを通して発信しているようです。
もちろんまだ日本の領海ではなく接続水域をうろついているだけなのですが・・・

中共は、なかなか自ら戦争を仕掛けたりはしません。現実の戦闘になれば勝ち目がないことは判っているからかも知れませんね。
ただ、「大きいことが正しい事」であり、「小さいことは悪い事」という野生動物的価値観があり、小さい日本を悪と見ているようで、それによる士気の高まりはあるのかも知れません。
南京や慰安婦などで過去の戦争の日本軍の悪(小さいから悪)を叫ぶ中共の本質的な部分は、小さい日本が大きな中国を攻めたことに対する、この価値観での怒りですからね。

この価値観があるから、大きな空母が欲しいのです。東シナ海に大きな空母が現れた時、それに対し、もし小さな船の海保や海自が戦闘に入ることは、中共側から見るとモラル違反なのだと思います。
小さくて性能が良い船が大きな船をやっつけるなどと言うのは、モラルとして許せないのが中共の価値観でしょう。
小さい国は大きい国に従うのが中華思想の平和なのです。人間性がどうであろうと・・ね。
習主席の演説を聞いても、そのような価値観に溢れております。

だからアメリカには「大国同士の付き合い」などと言って迫るわけで、意図的に小国日本を無視します。日本に対し居丈高に文句を言ってくるのは、そういう訳だと思います。

日本側は、小が大を制するところに価値観を持っております。大きい事が正しいなどという価値観は持っていません。
ですから小型で高性能な艦船を備えて、この巨悪に対峙するわけです。

先日、中共の原子力潜水艦が沖縄の宮古島と大正島の接続水域を抜けて行きました。潜水したままですから国籍不明船となり国際法違反になります。
やがて公海に出たこの「商」級攻撃型原潜は、浮上して中共の国旗を掲げました。

実は潜航中に海自のP3Cが発見し、護衛艦から繰り返し、この船に伝わるような形で警告を、相手にぶつけるように発していたと言います。(ソナーに聞こえるように警告音を出していた)

原潜の中では、艦が発見され、いつでも攻撃されるような状態で連続的に警告音をぶつけられ続けていたのですから、生きた心地はしなかったでしょう。
自衛隊だから爆雷投下はしない・・と判っていても嫌なものです。
ですから公海に出た途端に浮上、そして国旗を掲げたわけですね。浮上し国旗を掲げれば、国際法に準拠した航行になりますから。

公海に出たところで浮上したと言うのは、おそらく「接続水域を潜航したまま通過して見ろ」という命令が北京から出されていたのかも知れません。そして大国である中共に小日本がこのような事をすること自体が「悪」であるという中共なのでしょうね。だから国旗を立てたのではないでしょうか。一種の脅しとして。

このことから、今後押し寄せるであろう中共の海警艦船に対しては、海保は相手を苛々させる行動で侵犯を警告する作戦が良いように思います。
海上での操船技術は恐らく開示の方が上でしょう。中共の船乗りはまだ経験が浅いと思われますから、その差を利用して「苛々戦術」を取るのはどうでしょうか。(無数の漁船で来られますとこちらが苛々させられますけど)
苛々させればミスをおかしやすくなります。

最近のアメリカと中共の関係は相互にブラフを繰り返しているように感じます。「貿易戦争」と言われておりますが、中共の度重なる国際法無視の暴挙を放置すれば世界は無法状態に陥ってしまうことは間違いなく、それを防止するためにはどこかの国が中共への制裁処置を取らなければなりません。もちろんそれは日本でも良いわけです。

アメリカ、トランプ大統領はすでに中共との対決を決めたようです。やっていることが対中強硬姿勢ですからね。
そうでもしないと、あの中共の侵略姿勢は止められないでしょうから。この姿勢は「最初にそちらが撃てば即戦争」という姿勢の様に見えます。

これからの米中外交が、このような状況の中で行われることを・・我が国も覚悟しておかなければなりませんね。

2018年4月11日水曜日

自衛隊、日報問題とは?

昨年2月、稲田朋美前防衛相が国会で「存在しない」と説明していた自衛隊のイラク派遣時の日報が陸上自衛隊、航空自衛隊の順に見つかりました。
稲田前防衛相は確かに統合幕僚監部に日報捜索を指示したそうですが、その統幕監部が陸自などに明確に伝えていなかったことが原因のようです。

稲田前防衛相の指示に押しが足りなかったのか、それとも統幕監部が意図的に自衛隊各部署に伝達しなかったのか、そこが焦点になるのではないでしょうか。

新しく、陸上自衛隊南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報も見つかったそうです。日報には各部隊の隊員が書いた「隊員の感じ方」も含まれており、その中には「戦闘」とか「銃撃戦」などの言葉も含まれていて、あの占領憲法に抵触するかもしれないと言うことで、意図的に出さなかった可能性もあるのではないでしょうか。

本来は、各国ともこのような日報は軍事機密として公には出さないもののように聞きました。多くの戦場では、作戦ミスもあるでしょうし、情報操作されて失敗するケースもあるのではないでしょうか。これらが判るのは各兵士達の日報かも知れません。
ですから一般的に統合幕僚は、このような日報を公にしたりはしないのかも知れませんね。

我が国は、占領憲法に「戦争はしない」と書かされていることから、「戦闘地域への自衛隊派遣は憲法違反になる」という解釈があり、もし日報に「戦闘」だの「銃撃戦」などの言葉が出てくると憲法違反が国会で問われます。
それゆえに、無意味な国会論戦を避けるために意図的に公にしなかったことが考えられます。

統幕監部の鈴木敦夫総括官は、「昨年2月22日に当時の稲田朋美防衛相によるイラク日報の再捜索の指示を関係部署に伝えたメールは、必ずしも正確に稲田氏の意図を伝達したといえない」と述べているそうです。
このような再捜査をメールで伝えたことが、その意思を曖昧にしてしまい、このような意思伝達に支障が出たという事かも知れませんね。(メールでは意思とか感情は正確に伝わらないようです)

今回は小野寺五典防衛相が、統幕への集約作業を原則4月20日までに終えるよう求める通達を出しているそうです。
安倍首相は、この日報問題について「シビリアンコントロール(文民統制)にも関わりかねない重大な問題で、極めて遺憾だ」と陳謝したそうですが、ある政府高官は「隠す必要がある内容ではない。どんどん出せばいい」とも述べております。

この日報問題でも、先の森友・文書改竄でも野党などが主張する首相官邸の指示や関与を示す証拠は見つかっておりません。たんなるマスコミの印象操作だけが際立っているようです。

二階俊博幹事長は記者会見で、「誠に残念でならない。明けても暮れてもこういうことに終始するというのは国民の皆さんもうんざりしているだろう。われわれも実際はうんざりしている」と不快感を露わにしたとか。

朝日新聞は、また「加計学園」問題で、「当時首相秘書官だった柳瀬唯夫経済産業審議官が愛媛県の担当者らに『本件は首相案件』と述べたと記された文書が存在する」という報道を行いました。

また朝日が・・と思われる方も多いでしょうね。明らかに国会を空転させ憲法問題を審議させないようにしている「何者か」が存在していることを示しているようにしか見えませんね。

この柳瀬唯夫経済産業審議官は、この朝日の報道について、「自分の記憶の限りでは、愛媛県や今治市の方に会ったことはない。私が外部の方に対して、この案件が首相案件になっているといった具体的な話をすることはあり得ない」とコメントを発表しております。
この件については愛媛県知事が「備忘録としてそのような文書が存在していたようだが、備忘録には保管義務がないため、確認は出来ない」と述べたとか。

このところ「嘘」でもなんでも記事にして、世の中を混乱させ「憲法議論」をさせないように暗躍しているグループがあるようです。
これまではマスコミの後ろに隠れて、世論がマスコミに誘導されることで内閣が倒されてきた経緯があります。国民の方々も薄々は感づいておられていたかも知れませんが、それがいつも表現として使うサヨクという反日活動の裏側というか、戦後既得権益死守の団体というか、そういう裏社会の面々ではないでしょうか。

ここに中共などのインベージョン(侵害)戦争を仕掛けてくる敵対国家が付け込むのは当然であり、その結果我が国の政治が国民の希望する方向からいつも逸脱してきて、戦後も70年以上が過ぎてしまったというのが現実ではないでしょうか。

森友問題は、マスコミには出せない「同和問題」が絡んだ財務省への恐喝事件であり、加計学園問題は既得権益に絡む獣医学部(これも同和と関係がありそうですが)の問題に過ぎません。
それをあたかも安倍首相の関係する大事件のように演出し、憲法議論をすべき2017年1年間の国会を空転させました。

自衛隊の日報問題などは、放置された占領憲法が巻き起こした事件としか見えません。国家防衛についてあいまいな憲法であり、その裏には「防衛をアメリカ軍にゆだねさせる」ことによって日本の独立を妨げる謀略があることは、すでに多くの国民の知るところです。

憲法改正とは、ようするに「国防を日本国民の手で行うことが出来るようにすれば良い」・・わけで、細かいところは時間をかけて、世代交代の過程でマスコミ・サヨクの衰退とネットによる国民の覚醒を持って行えばいいのではないでしょうか。

だからこそ安倍内閣は「9条に3項を追加して自衛隊を明記」と提案をしたわけです。
なぜなら、国際情勢がすでに日本の自主防衛を必要とするようになってしまったからです。我が国は、台湾にも、フィリピンにも、そしてインドネシアやタイ、ベトナムにも責任がある国家です。

このような攪乱・謀略で本来の目的を失ってしまってはならないと思うのです・・・

2018年4月10日火曜日

中共の反発に怯まないアメリカ

現在のアメリカは2つに分裂しているようです。一方はトランプ大統領を支持したアメリカ・ファースト派で、もう一方はウォール街を核とする経済グローバル化派です。
そしてウォール街は中共の江沢民派と結びつき、仕方なく習政権も副主席に江沢民派の流れをくむ王岐山氏を抜擢したわけです。

キッシンジャー氏の後継者のスティーブ・シュワルツマン氏も登場して、中共とアメリカ・ウォール街は複雑な動き方をし始めます。
そしてこの動きには、トランプ政権も噛んでいるようですが、

ともかくトランプ政権は、台湾旅行法(事実上の台湾独立支援)を可決成立させた後、対中貿易戦での中共の不正を糺すとしてアルミ・鉄鋼に関税をかけました。
中共の報復関税を尻目に、さらに通商代表部を通して知的財産権を侵害する中共に追加関税を課す対中商品リストを公表して25%の追加関税を課すことを発表します。

台湾の蔡政権は昨年12月に公表した「国防報告書」で米台間の軍事交流について述べました。そして今、アメリカは台湾の潜水艦自主建造計画にアメリカ企業の参加を許可したのです。
トランプ政権下で米台の軍事関係の強化が進めば、西太平洋や南シナ海で活動を活発化させる中国海軍にとり、大きな制約となることは間違いないでしょう。

「中山科学研究院」の幹部は「必要な技術25項目のうち、エンジンなど6項目は海外からの調達が必要」と述べております。
海外からの技術移転ができない場合、自主開発せざるを得ないとの認識を示した上で、「システム統合が最も困難だ」と話したとか。
最初の就航は2021年を目標にしているそうです。

沖縄からフィリピンを結ぶ第1列島線を台湾が守れば、北方は北極海航路を守る為に必然的にロシアが動かざるを得なくなるでしょう。
更に南シナ海にはフォリピンとベトナムに対してアメリカ軍が主力を注ぐことになるように思われます。

空白地帯となるのが日本列島そのもので、沖縄と北海道の沿岸の土地を買いあさる華人の目的も、太平洋への出口を求めている中共にとっての「柔らかい土」である日本本土を狙っていることは間違いないと思われます。

その日本は、鹿児島県の大隅諸島から沖縄県の与那国島までの南西諸島の、いわゆる「防衛の空白地帯」の防衛にようやく着手し始めたようです。
南西諸島周辺の海空では、最近は中共の艦船の侵攻と領空侵犯が頻発し、いつ島嶼侵攻がなされるか判らない状況になってきています。

本来であれば主要な島嶼に軍事基地を設けて、防衛に努めるのが軍事の常識化も知れませんが、なにしろ占領憲法がいまだに生きている我が国にとって、それが憲法違反になるようで、仕方なく島嶼奪還を専門とする「離島奪還専門部隊『水陸機動団』」が陸自に創設されました。

3月27日に新設された水陸機動団は、現在2100人体制で運用され、2個の機動連隊、戦闘上陸大隊、後方支援大隊などで構成されているそうです。
装備には、この秋に納入される予定のオスプレイ17機と、水陸両用車「AAV7」12両が予定されているそうですが、今年2月に陸自ヘリが佐賀県内の民家に墜落した事故の影響で、なかなか計画通りに進んでいないようですね。

AAV7も、20世紀に作られたアメリカ製の古い水陸両用車で、水上速度は時速13キロしかありません。「狙い撃ちされる」との懸念が自衛隊員からも出ているようです。
水陸機動団長の青木伸一陸将補は、「まだ能力は完全なものではない」と課題を認めていて、防衛省は国産化を視野に入れた水陸両用車の技術研究を進めていると言うことです。

中共は、「001A型」と言われている新型空母を現在建造中で、昨年4月に進水を行っています。現在は内部設備の工事中で、就役は2020年となる見通しだと言うことです。
この中共の動きに対して、アメリカは日本の自衛隊、台湾軍、そしてベトナム軍などと共に中共封じ込め作戦を展開しているように見えます。

ですから習政権がアメリカに対して報復関税を掛けようが、何をしようが怯まないわけです。
「米中衝突を回避するには、中共の軍事力増強の基礎である経済力を弱め、一方でアメリカの国防緑を増強することで、中共によるアメリカ覇権への挑戦意欲をそぐしかない」というのはピーター・ナバロ氏の言葉ですが、トランプ政権はこれを実行に移し始めたようですね。

2018年4月9日月曜日

日本の電波利用法は遅れている

電波オークションが話題に上っています。世界の多くの国々ですでに主流となりつつある電波オークション制度とは、ある一定の期間を決めて電波利用権をオークションに掛け、高い価格を付けた業者に使用権を渡すと言うものです。

発信設備などは従来の業者のものを借りるなどして、内容(コンテンツ)を作成し放送するわけです。
オークションで落札した企業は、コンテンツ発信会社に転売できますし、コンテンツ発信会社はドラマやニュースなどを自由に編集して視聴者に届けます。
このコンテンツにはスポンサーが付き、商品を売り込むコマーシャルも出来るわけです。

そしてこの中には、政府広報とか政党の放送なども入ってかまわないことになりますから、現在の放送法第4条の「公平な放送を行う」などと言うのは無意味になります。
視聴者は、番組を複数見て、自己判断で真実はどこにあるかを判断するわけです。

ジャーナリストは自分の技量で取材したニュースなどをコンテンツ発信会社に持ち込み、その時間枠で流してもらいます。費用は自費だったりスポンサーがついたりとさまざまでしょう。
また、スクランブルで有料放送も可能です。企業が自社のPRに使うことも可能になります。

つまり電波オークション制度で様々な新しいビジネスが展開されることが期待できますし、すべてが偏向報道になりますから、偏向報道を取り締まる必要はなくなります。
もちろん公序良俗に抵触する番組は他の法律によって取り締まる必要がありますが、それは現在のインターネットと同じです。

さらに携帯電話の電波の枠をもっと広げる必要もあるでしょう。そして災害時にも止まらないような発信ネットワークも必要で、そのような技術開発や法的準備も居るでしょう。
災害時は携帯やスマホによって、その人物がどこに居るのかを特定し、その場所に適した情報が受信できなければなりません。携帯などは漁方向性ですからGPS機能でその人の現在地を特定し、その場所での非難情報を届ける必要があるからです。一か所の避難場所に集中して二次被害が出ないようにするのにも有効です。これは現在の放送のやり方では出来ません。

現在の日本の電波利用は、1950年台の技術環境に准じたものです。世界各国はすでに21世紀の電波環境に準じて手法を変えておりますが、日本だけがまったく話題にも上りませんでした。

その理由が電波使用権という戦後の既得権です。NHK、各民放などの強力な既得権益があり、しかも各民放は新聞社が所有し、安い電波使用料で莫大な利益を上げているからです。

この新聞社とテレビ放送局が同じ経営体質であることが、この既得権を崩せない理由でした。
テレビの普及は100%以上となり、「なんとなく点けたままで見ている」という人が多いわけです。このようなテレビ洗脳環境の中で、「電波行政を変える」などという政治家が居たら、その政治家は各放送局と新聞によってボコボコにされます。
そして次の選挙に落選してしまうわけです。テレビの洗脳効果が現れるからで、ですからこの既得権を壊すのは至難の業なのです。

そこに安倍政権が切り込みました。電波オークション制度の検討が始まったのです。放送法の改革も検討課題に挙がっています。
当然のことながら新聞とテレビはこれを無視します。
外国資本の参入を認めるという点で、保守系からも反対されているようですが、コンテンツで対抗することを考えればいいのではないでしょうか。もちろん電波の買い占めは法律で禁止しなければなりませんが。

現在、安倍政権の支持率を下げたのは、この無意識に見ているテレビ放送のおかげではないでしょうか。安倍政権を「変わった方が良い」などと言っている人達の多くが、「何故ですか?」という質問には答えられません。ながらテレビで洗脳されているからではないでしょうか。

森友問題なども安倍政権の足を引っ張るのが目的で、その理由は電波利用の既得権を守るためだけかも知れませんね。
しかし電波オークション制度はもはや避けられない問題であるような気がします。国民の意識向上のためにも必要であり、岩盤規制撤去の神髄のように思います。

NHKがスマホによるワンセグ視聴には「課金してよい」という判決を出しました。スマホの目的は双方向性の電波利用であることをまったく意識していません。
スマホは受信機であると同時にカメラであり取材機器なのです。それが何を意味するか、よく考えるべきことであると思うのですよ。
事件に遭遇したスマホが、その映像をNHKに送ろうとした時、NHKは対応できるのかどうか、出来なければ料金を払う必要はないと思いませんか。新しい放送局としての機能を持っていないと言うことで・・・

電波オークションはこのような新しい放送局を可能にして行くことでしょう。それを阻害しているのが、NHKであり、他の旧メディアの存在なのです。

2018年4月6日金曜日

米朝首脳会談は実現するのか?

安倍首相が日米同盟として行った北朝鮮への経済制裁は、見事に金正恩委員長の財布を直撃したようで、経済制裁の目的としていた「北朝鮮側からの話し合いの申し込み」は実現しました。
ですからトランプ大統領は「会ってやるよ!」と言ったわけですが、その後の金委員長は先ず一番制裁の弱い中共に行って会談をしたわけです。

詳細は報道されていませんが、おそらく中共側が呼んだのでしょう。金委員長にとっては渡りに船の状況があったのではないでしょうか。しかしこれは毒薬かも知れませんね。
おそらく習政権は、朝鮮半島問題で中共が蚊帳の外のまま進展することが嫌だったのでしょう。

そこで「段階的な核兵器撤廃で同時並行的な経済制裁緩和措置」という新たな提案をしてきました。これは金委員長(とその周辺)が頭をひねって作り上げた提案なのか、習政権があらかじめ考えていたことなのかは判りません。
ともかくこの提案を、北朝鮮側が独自に直接アメリカにぶつけても受け入れられないことは明白ですから、中共とともにその提案を行ったのでしょう。
この場合、韓国の今の大統領は北朝鮮の言いなりですから、当然支持は3か国となります。

ここで初めて習政権が3月初めにトランプ大統領に言ったこと・・ロシアと日本を外した4か国協議で安全保障体制の新たな枠組みを作ろう・・との提案と辻褄が合います。
そしてこのタイミングは、安倍首相が森友問題で動けなくなっている時になされたことから、日本の政界や官僚内部にも中共の魔の手が伸びていることを伺わせます。
安倍政権打倒を言う野党や3選阻止を狙う自民党内部の動きなども、この魔の手が煽動していると言って良いでしょう。
こんな謀略に引っかかる議員は「大臣の椅子」しか頭にはないようで、国家国民のことなどどうでも良いとなってしまった議員の方々でしょう。

トランプ政権は核廃棄に「リビア方式」を唱えています。「完全かつ検証可能で不可逆的な核解体」(CVID)がリビアで成功したと見て考えているからでしょう。
そしてこれは当時国連大使だったジョン・ボルトン氏の行った核の廃棄処分手法です。そのボルトン氏は現在大統領補佐官に着任しております。

金委員長が恐れるのは、これを受け入れたカダフィ大佐がその後どうなったかを知っているからです。そして間違いなく自分もそうなることを予感しているのでしょう。
アメリカと対峙した多くの権力者が、敗北後どうなったかはご存じのはず。それを覚悟の上での核開発ではなかったのですかね。

さらにトランプ政権は、「IS問題が収まっている今、最大の敵は中共になる」と宣言している大統領でもあります。(今、ピーター・ナバロ氏が浮上してきましたね)
最初は中共からの輸入品である鉄鋼とアルミに関税25%を掛けました。報復として中共はアメリカからの農産物に25%の関税をかけました。それはアメリカの経済に0.3%の打撃を与えるだけだそうです。

そして続いて、トランプ政権は「知財侵害の制裁」を掛けようとしています。サンダース米大統領報道官は「中共側の態度に変化がないなら、われわれは前進する」と述べました。トランプ大統領は前大統領を非難するように「アメリカは無能な大統領が原因で、何年も前に中共との貿易戦争に負けた」とツイッターに書き込み、「自分の政権は違う」ことをアピールしているそうです。

さて、このような状況の中で安倍首相は4月17日にトランプ大統領と会談します。トランプ大統領は安倍首相の言うことは聞く耳を持っているとか。
それはこれまでの首相の言うことがことごとく当たっていたからでしょう。就任直後に行われた首脳会談では、「シンゾーのいう習政権の問題は本当かどうか」を疑っていたわけです。しかし1年間の習政権の動きから、「シンゾーの言った通りだった」という思いがあるのではないでしょうか。

安倍首相はトランプ大統領に「段階的な核兵器撤廃を行っても、同時並行的な制裁緩和は取らない。完全撤廃が確認されてからの制裁解除のみだ」と告げるように勧めるのではないでしょうか。
そしてさらに「完全かつ検証可能で不可逆的な核解体」がその要求であり、国際原子力機関(IAEA)が査察任務を行うが、IAEAに主導権を取らせずアメリカが主導権を取る」と核廃棄の具体的な提案をするべきでしょう。
リビア方式とは、核・ミサイル装備、関連機器を船舶で米テネシー州のオークリッジ国立研究所に運搬して解体することを意味します。

この場合、核施設から核弾頭やミサイルを太平洋側の港に運搬しなければなりません。そのために国連軍とアメリカ軍が北朝鮮領内に入る必要があります。
また、兵器の隠蔽工作などがなされていないかどうかを確認する作業もあり、アメリカ軍関係者が自由に調査出来る環境も必要です。
そしてこのような活動が国民に知られれば、金委員長のカリスマはなくなり、クーデターが発生する可能性もあると言うことになります。それを率直に伝え、変な回答が帰ってきたら席を立って戻るべきです。会談は決裂で、制裁は続行します。

金委員長が中共のバックに頼ろうとしたら、必ず韓国の米軍基地撤去を口にするでしょう。その場合「北朝鮮は中共の属国に戻るのか?」とやさしく尋ね、「ご承知のように、アメリカは今後習政権と対決することになるだろう。その時、北朝鮮は中共側に付くと言うことだな」と引導を渡すことですね。もし北朝鮮が中共と敵対するなら韓国の米軍基地は役に立ちはずですからね。
米中の対決とは経済対決のことで、ドルに対抗しようという人民元を指します。フセイン大統領もカダフィ大佐も、その点で殺されたのです。そのことを暗に匂わせることです。

ついでに「プーチン大統領と私(トランプ大統領)はしょっちゅう電話で話しているよ」と言うような脅しも必要ですね。(欧米日のマスコミなどあまり信じるなということ)

ここまで結論がわかっているなら、もう米朝会談など行う必要はないかも知れません。トランプ大統領は席を立ち、そして経済制裁は継続され、中共は国内経済の悪化に四苦八苦する・・というシナリオですから。

2018年4月5日木曜日

急げ、防衛の合理化

尖閣諸島の防衛は現在は海上保安庁に委ねられています。仕方なく中共は海警という部署を作って、機関銃を装備した船で尖閣侵略を行っていますが、そろそろ我慢の限界らしく、海警を軍に併合することを考え始めたようです。

対する海保は、アメリカ製の無人機「ガーディアン」を検討し始めたとか。
ガーディアンとは、ジェネラル・アトミクス・エアロノーティカル・システムズの洋上監視型無人機で、プレデターの後継機であり、攻撃能力が無い洋上監視に特化した無人機です。

ステルス型であることは当然ですが、飛行時間がプレデターよりも5時間も長く40時間は飛行可能と言うことです。
グローバルフォークは34時間ですからそれよりも長いようです。また、グローバルフォークは高高度からの偵察になりますが、このガーディアンはもう少し低空での監視で、沿岸監視に向いているようですね。

このガーディアンのもとになったのはプレデター後継のMQ-9リーパー(監視し攻撃もする)から派生した監視のみの無人機だそうです。

今年3月に幕張メッセで行われた「ジャパン ドローン2018」にこのガーディアンが展示され、ジェネラル・アトミクス・エアロノーティカル・システムズのアジア・太平洋地域国際戦略開発担当副社長のテリー・クラフト氏が日本に対して提案を行なったそうです。

尖閣防衛だけでなく、最近は北朝鮮船舶の「瀬取り」などの監視も担当し、不審船舶の監視、さらに離島などへの侵攻の監視も負わされている海保にとっては、任務遂行の合理化として必要と見ているようです。
プレデターMQ-9リーバーのような攻撃能力を持つと、海保の権限を越えてしまいますから、監視のみに特化したガーディアンには魅力を感じているようです。

不審な船舶を見つけしだい速やかに接近し、可視光や赤外線などの光学カメラ、合成開口レーダーで撮影出来ますし、静止画だけでなく動画も撮影可能、船名や武器を始めとした搭載物、乗組員の様子などが分かるレベルの画像が撮影できるそうです。
そして夜間や悪天候時も運用可能で、静止画や動画は、人工衛星を通じてリアルタイムで陸上の管制室に届けられると言うのですから、今後さらに緊迫する東シナ海や日本海には必須のアイテムかも知れませんね。

ガーディアンは今後さらに改良されるそうです。
現在1,500mを必要とする離着陸時の滑走距離を、3枚プロペラから4枚プロペラへの換装、ブレーキ性能の向上、フラップなどの改良により、1,200m程度に短縮する計画があり、さらにドローンの運用上大きな問題の一つとなっている、民間の小型航空機との接触事故の危険に対して、自動衝突防止装置の研究開発が順調に進んでいると言うことです。

ガーディアンの最高時速は約440キロ、航続時間は増強型で40時間ほどになり、これは沖縄県・那覇空港から発進させるとオーストラリア北部までを往復させることが可能になる性能になると言うことです。
また、管制室からの遠隔操縦が基本となるそうですが、状況に応じて衛星利用測位システム(GPS)を用いた自動操縦にも切り替えられると言うことです。

海保の検討によると、監視活動の交代や機体の整備などを考慮すると、機体は最低でも3機が必要となるそうです。
この場合の価格は、管制室など運用システムを含めて「200億円」くらいだとか。他の軍用システムに比べれば安いと思います。

我が国は決して小さな島国ではありません。領海の広さは世界6番目で、領海および排他的経済水域(EEZ)を現在の巡視船や航空機、人員の数でカバーするにはもう限界だそうです。
衛星監視でも常時監視は不可能だそうで、何かが発見された場合に集中的にそこを監視可能にできる無人機の導入は、監視体制強化の一環として必要になって来たと言うことでしょうか。

海保関係者からは「われわれは尖閣や日本海をはじめ、多方面で対応していかないといけない。一般的に言えば、無人機の利用は効率的だ」との意見も聞かれるようになってきました。

最南端の沖ノ鳥島や小笠原諸島の周辺海域(いずれも東京都ですよ)においても中共の違法漁船に操業され、2014年には赤サンゴを大量に盗まれ、それでも我が国は指をくわえて見ているしかなかったことが思い起こされます。

この2014年に防衛省は無人偵察機の導入機種を選定しました。この時このガーディアンは飛行高度が13700mで、小型飛行機との衝突が懸念され、高度2万mのグローバルフォークが選ばれたという経緯があります。
グローバルフォークは2021年から三沢基地に導入される予定ですが、この価格が3機体制で629億円です。

これと比べればガーディアンは安上がりで、しかも14年に問題となった小型飛行機との衝突については、自動回避装置を取り付けるようになるなどの改良が加えられるそうです。

防衛の合理化は、海に囲まれた我が国にとって、避けては通れない問題だと思います。

2018年4月4日水曜日

北朝鮮よ、どこへ行く

金正恩委員長が習近平主席と北京で会談したことは、当然北朝鮮が北京に屈したことを意味します。少なくとも外交面では。
しかし、北朝鮮が北京の影響下から脱したがっていることは確かでしょう。叔父の「張成沢」氏を非情なやり方で銃殺したことも、兄の金正男氏を毒ガスで殺害したことも、もとは反中の意識からだったはずです。

さらにこれには、アメリカや日本に対する北朝鮮の「脱中共」というメッセージが込められていたのかも知れません。核開発やミサイルの発射も、基本的には北京を狙ったものだったのかも知れません。
しかし、この手法は当然ですがうまくいきませんでした。ますます日米同盟は強固となり、アメリカは空母打撃軍を韓国や日本海に展開し、核放棄を迫り、そして拉致被害者を返せと叫びます。

そして安倍政権が主導した経済制裁が、じわじわと金正恩委員長の周辺の経済状態を悪化させていきます。中共もこの経済制裁には同調せざるを得なくなり、北朝鮮の金体制が危機に陥ってしまいました。

トランプ大統領は、韓国の鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長から、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長による首脳会談の要請を聞き、それを受け入れました。
しかしこの会談が、金委員長の核開発までの時間稼ぎであり、「またアメリカは騙されるのか」という疑念が浮かびます。

トランプ大統領は、国務長官のティラーソン氏を外し、代わりにCIAからポンペイ氏を起用します。そしてマクマスター大統領補佐官も解任してジョン・ボルトン元国連大使を起用したのです。
トランプ・金会談が決裂した場合のアメリカがどう出るか、核の全面廃棄に向けたアメリカの強い主張が、この人事に現れたわけです。

核を手放すことを考慮には入れていない金正恩委員長ですから、これで詰まってしまったようですね。ついに北京に朝貢し、習近平主席にバックアップを依頼したようです。

この会談がどんなものかは判りませんが、しかしその前後の動きを見れば見当は付きます。
先ず3月9日の米中電話会談で習近平主席がアメリカに向けて「6か国協議から日本とロシアを外し、4か国協議を行う」という新たな安全保障の枠組みを提案をしました。アメリカを懐柔して、そして日米離反を行い、それを持って韓国から米軍を追い出そうという謀略を打ったのです。

その後、金委員長は習主席との会談後にIOCのトーマス・バッハ会長を平壌に呼びつけ、「2020年の東京オリンピック」に参加する意向を伝えました。
安倍政権が断れない条件を突き付けてきたわけです。核開発の時間稼ぎかも知れません。

これが習・金の会談で作られた謀略だったように思います。アメリカが攻撃しないようにすること。現代の戦争はこのようにして推移していくわけです。
このとき日本の国会では「森友問題」で安倍首相の支持率を落すことに成功した野党とサヨク・マスコミ連中が、何の意味もなく国会を空転させていました。

次は4月17日の安倍・トランプ会談で、この動きにどう対処するかを検討する番なのです。目的を忘れないようにしなければなりません。ゴールは北朝鮮からの核の一掃と拉致被害者奪還、そして中共の封じ込めなのです。

会談では先ずロシアの北方4島へのロシア軍基地をアメリカに認めさせること。つまり日本は沖縄と同様に「基地付き返還」でロシアと交渉できるようにすることが必要なのではないでしょうか。あの日本国憲法はまだまだ本物に改正するためには時間が必要なようですからね。
これによって中共への牽制が出来ますし、羅津港を出港した中共の船が北極航路に向かう場合でもロシア領の樺太・間宮海峡か、あるいは宗谷海峡、または津軽海峡を経由しないとベーリング海峡を越えられません。
間宮海峡はロシア領です。ですから宗谷海峡か津軽海峡しか出口はないわけで、その先の北方4島にロシア軍基地が出来ることは中共にとっては嫌なことでしょう。中共にとって嫌なこと、すなわち日本にとっては良いことです。(ベーリング海峡も両岸がロシアとアメリカになるのですが・・)

中露の友好関係が表面だけであることは、この4か国協議をアメリカに提案したということからも解ります。つまり日本だけを外すのではなく、ロシアも外したと言うことです。
この点は北朝鮮側にとっても、中共との関係をバランスするのにロシアが使えることも意味します。北朝鮮はソビエトが作った国ですからね。

2020年の東京五輪に北朝鮮が参加することに関しては、日本は拒否することは出来ません。うまいところを突いてきたものですね。
これに対して、安倍政権は「五輪に北朝鮮が参加することを歓迎する」と言わなければならないでしょう。要点はその後に「五輪への政治介入は認めない。その点だけははっきりさせましょう」と言うような文言を付けておけばいいのではないでしょうか。(拉致家族会は反対するでしょうけど・・)

あとは、このような動きがあっても北朝鮮に対する経済制裁だけは緩めず、さらに強化していくことです。残念ながら中共は制裁を緩和してしまうでしょうけどね。

トランプ大統領と金委員長の会談が成立するならば、そこでは「あくまでも最終ポイントは核の一掃と拉致被害者の返還である」とうスタンスを崩さないことです。
「段階的核廃絶をすれば、経済制裁もさらに長期化する」ことを告げるわけです。そして、北朝鮮経済を立て直すには必ず日本の協力が必要になる。そのためには日本の拉致被害者を何とかすることだ。それしか方法はない」という点も強調することです。
これは、たとえ4か国協議が実施されたとしても同じことです。北朝鮮・韓国・中共の言い分はほぼ同じですから、トランプ大統領は「朝鮮半島からの核の一掃」を述べ、それが実現するまで経済制裁は続くことを述べれば良いだけです。一掃されたかどうかの判断は「IAEAの査察」で決まることも・・・

金正恩委員長にとって、拉致問題は先代から受け継いだ負の遺産です。しかも仕掛けたのは北朝鮮側だけではなく日本国内のサヨクもからんでいることが考えられます。
つまり、拉致問題に関しては「それを主導したのは日本側だ!」とも言えるのではないでしょうか。その場合は、その日本側で主導した人名を述べることで、だいぶ拉致事件の様相も変わってくるはずです。

もともと世界共産主義革命などという妄想が引き起こした事件であることも確かですから、金委員長は言い訳も出来るはずです。
もちろん北朝鮮が共産主義を止めることが前提になりますけどね。

北朝鮮が中華思想に呑み込まれるのか、それとも自由主義側になるのか、少なくとも金委員長はスイス留学で自由について学んでいるはずです。
それを阻止するのはやはり中共でしょうね。朝鮮半島は常に大陸の恫喝に苦しんでいるのも事実ではないでしょうか・・・

2018年4月3日火曜日

安倍政権vs財務省の構図

評論家の小浜逸郎氏がメルマガ上で、「森友学園への国有地払い下げにともなう財務省の有印公文書書き換え問題は、反日野党やマスコミの言う安倍政権攻撃・打倒の材料にはならない」ことを述べております。

この問題は森友問題とは切り離して考える問題で、その背後には安倍政権対財務省の対決の構図があると言う事です。
すなわち、財務省の緊縮財政に対して安倍政権は最初から積極財政の政策でデフレと対峙しようとしてきたと言うのです。
ですから必然的に財務省との対決になるわけです。

安倍首相はアベノミクスという表現で積極財政を目指しましたが、財務省は消費税8%を実施させることでアベノミクスを潰してきました。そしてアベノミクスは失敗だったというプロパガンダを放ち、安倍政権追い落としを仕掛けたわけです。

そこで安倍政権側は日銀総裁に黒田氏を置き、盟友の本田悦朗氏の推薦で早稲田大学教授の若田部昌澄氏を日銀副総裁に起用、そしてエール大学名誉教授である浜田宏一氏を内閣参与に据えるなどで、積極財政を日銀から起こさせようとしたのです。

財務省の緊縮財政は、国際金融資本とかIMFの古い考え方であり、インフレ抑制だけを考えた政策です。ですからデフレ脱却にはほとんど意味の無いどころか害のある政策です。
安倍政権が向かう積極財政はインフレを起こす政策ですから、財務省が反対するのも当然ですが、デフレ脱却にはインフレ政策しかないのも当然です。

財務省は「消費税10%」と「プライマリバランスの黒字化」という目標を国民に判りやすい「日本の借金は1000兆円を超えた」とか「財政規律の維持」などをいかにも常識の如く国民に吹聴します。財務省のホームページを使い、そしてマスコミには「査察に入る」などと言う脅しと「消費税10%の時に新聞は8%据え置きにする」などの甘言を与え、国民に財務省の言うことが真実であるかのような印象操作で安倍政権に対峙してきました。

考えてみれば、緊縮財政と積極財政はどちらが正しいかという問題ではなく、その時の状況に合わせて選択すべき手段に過ぎません。
インフレで国民生活が苦しくなってきたら緊縮財政を撃つべきですが、デフレが続き脱却できない今は積極財政を取るべきであることは誰が考えても当然のことです。

ですから安倍首相の支持立が高くて行き詰って来た財務省が取った手段が「決裁文書書き換え」という自爆テロだったのではないかと疑われているわけです。

この書き換えを朝日新聞にリークしたのが誰かは判りません。検察なのか財務省内部なのか・・・
ただこれによって行政の長である安倍政権の責任が問われることは間違いがなく、見事に支持率が下がってしまいました。
この支持率低下に勢い立ったのが野党の面々です。書き換えられた部分に安倍昭惠夫人の名前があったことから、「昭惠夫人を国会に招致して吊るし上げろ!」という魔女裁判を叫び始めます。国会周辺や首相官邸前に街宣車が繰り出され、「安倍は責任をとって辞めろ!」と大きな声でがなり立てる事態が始まりました。

このような中で、財務省は決裁文書改竄という犯罪にどう「落とし前」を付けるか、そういう問題になって行ったようです。
佐川国税庁長官が辞任し、そして国会での証人喚問になっていったのです。佐川氏は書き換え問題に安倍首相や他の閣僚、そして昭惠夫人などの関与はまったく無かったことを証言しました。野党の恐喝のような怒号の中でも、弁護士と相談しながら答弁を行いました。事実、安倍首相や昭惠夫人の関与など無いわけで、脅しに乗って変なことをしゃべると偽証罪になってしまいますからでしょうね。
そして「書き換えたのが誰なのか」「その目的は何だったのか」については調査中を理由に一切しゃべりませんでした。これは財務省内部に対する佐川氏の脅しであると言う方もおられます。
つまり、「自分は知っているけどしゃべらない。だから・・・」という脅しだそうです。

こうして改竄事件は一応落ち着きを取り戻したようです。しかし財務省の緊縮財政と安倍政権の積極財政の対決はまだ終わっていません。
次の戦いは6月の「骨太方針」のなかからプライマリバランスの黒字化という文言を消し去ることが出来るかどうかです。
財務省はこの黒字化で「財政規律を取り戻す」などと言っております。もちろんこんなことをしても財政規律が良くなるわけはありません。ただ消費税増税をしたいだけでしょう。意味もなく・・・

アメリカに新しい経済理論として「シムズ理論」というものが出てきました。プリンストン大学のクリストファー・シムズ教授が提唱する「物価水準の財政理論」と言うものですが、内容は「ゼロ金利の制約に直面した状況で金融政策が有効性を失う場合」の経済政策は「インフレを生むように意図した追加財政は、将来の増税や歳出削減で賄うことを前提にした通常の財政赤字ではなく、インフレでファイナンスされた財政赤字が必要」と言うものです。

「財政政策の拡大によって意図的にインフレを起こし、債務の一部を増税ではなく物価上昇で相殺させると宣言することで人々のインフレ期待を高める」と言う、アベノミクスが最初に目指した財政政策とほぼ同じものです。

日本の財務省の緊縮財政は、最近では国際金融資本からもIMFからも批判されているということですから、そろそろ財務省も負けを認めたらいかがでしょうか・・・

2018年4月1日日曜日

なぜ消費税とPBは撤回にならないのか?

財務省は「決裁文書書き換え」という犯罪を認めるそうです。犯罪かどうかは司法の判断を待つしかありませんが、たとえ罪に問われなくても、官僚のこのような行為があって良い訳はわりません。

財務省がこのような行為に及んだ背景には、他の省庁の力が落ち込んで、財務省の言うがままになってしまったことがあると言います。
昔は国土工中小が道路通行料という財源を持っていましたし、郵政省が郵便代金とか郵貯という財源を持っていました。その他にも医療保険などの財源を厚生労働省も持っているなど、財務省だけがっ強いわけではありませんでした。

しかし年金の不正事件とか、郵政民営化、道路料金の一般財政への組み込みなど、さまざまな理由があって財務省に財源管理を一本化することになり、財務省の権限が非常に強くなってしまったようです。
何しろ他の省庁が何をするにも予算を取らなければなりませんから、そのネックを財務省に押さえられた格好になってしまったわけです。

そこから財務省の力が異常に高まり、財務省の経済理論が正しい様な、そんな雰囲気が生まれてきます。
財務省は基本的に国際金融資本などと同じ、緊縮財政主義と言う事です。つまり「通貨の価値を高め、インフレを防止する」という価値観に立っております。
ですから「経済成長(緩やかなインフレ)」を敵視するような政策を取ります。我が国の土地バブル崩壊以降、彼らが打ち出したのが緊縮財政で、民間の「借金返済」の集中による「合成の誤謬」が起きている時に、財務省が緊縮財政などを行ったために、我が国が前代未聞のデフレとなってしまったことはご承知の通りです。(国家存亡の危機で、それはまだ続いています)

こうして財務省は傲慢になり、日本経済のことを忘れ、国民に「我が国は借金大国だ」などという嘘を流し、増税をたくらみ国家を存亡の危機に追い詰めて行ったわけです。
政治家も、自身の使命をもを無視した財務省の行動が、今回の改竄事件の裏にあるように思います。
財務官僚のこの思い上がりが他の省庁にも飛び火して、「JK・出会い系バー」などに出入りする公務員が出てきたりしているのでしょう。

この財務省不祥事を、我が国の間違った経済政策を糺す切っ掛けにしなければなりません。それが「消費増税10%の白紙撤回と、PB黒字化の撤回」なのです。
安倍首相はこのいずれも乗り気ではありませんでした。しかしこれまでの内閣が財務省に騙されてきた流れをいきなり変えることが出来なかったわけです。
今回の財務省不祥事も、財務省が仕掛けた安倍政権つぶしの自爆テロだった可能性は高いでしょう。実質的には安倍政権と財務省は対立関係にあるわけですから。

しかし安倍政権も自民党の中で強い立場ではありません。
竹下亘総務会長などは、この森友問題を使って「昭恵さんが迷惑をかけたことは事実。しかし売却に関与していたことは無い。この2つは別けて考えるべき」などと講演し、昭惠夫人の証人喚問は否定しながらも、岸田文雄政調会長、石破茂元幹事長を支援しております。
岸田文雄氏や石破茂氏が、トランプ大統領やプーチン大統領と渡り合えると思っているのでしょうか?
自民党総裁選で、自分の派閥のための安倍卸しを計っているわけですね。派閥優先で日本国家と国民はどうでも良いと考えているようにしか見えません。

さて、三橋貴明氏によりますと「安倍首相は消費税10%もPB黒字化もやるべきでないことはよく判っている。しかし自民党内部や財務省などとの政治的なものがあり、それでなかなか出来ない。もっと自民党議員や国民側が声を上げてくれるとやりやすくなる」と述べていたそうです。
安倍首相は財政出動に積極的なようです。アベノミクスがそうでした。しかし財務省に上手に潰されてきた経緯があります。

毎日帳簿とにらめっこして、利益増大を考えている経営者などはマクロ経済のことがなかなかピンときません。借金は絶対に返済する必要があり、赤字は悪い事、そして節約は良い事」というのが常識だからです。
しかし国家経済はそもそも経済の考え方が違います。お金の発行は借金という形を取って行われ、返済された借金は、再び誰かに借金をさせないといけないわけです。そうしませんと国家の経済が縮小してしまうからです。(流通通貨が減少するから)
そう、国家経済の目的は経済規模を膨張させることにあり、それが国家経済の利益に相当するわけです。

EU離脱を決めた英国が、離脱後に使う新しいパスポートの製造をフランス・オランダ系企業に依頼することが判り、離脱派勢力は「国辱だ」と憤慨しているそうですね。
これに対して英国の内務省は、「これによって英国民の税金を1億2千万ポンド(約179億円)節約することになる」と言い訳をしたようです。
どうやら英国の内務省も国家経済が判っていないようですね。外国企業に税金を使えば国内のお金が縮小してしまいます。つまり景気が悪くなるのです。一瞬かもしれませんけど。
それより国内の企業に高くても支払えばそのお金は英国内に循環します。つまり英国経済が動くのです。

「安く作れるから得をする」ことは、マクロ経済では経済規模縮小という結果を生むということなのです。

新しいナショナリズムの復活は、国民の間で「自国内でお金が循環するかどうか」を考えて消費活動を行うという意識が必要なように感じます。

関税をかけるのも良い方法ですが、自由貿易主義との折り合いを如何に付けますか?・・